他所の妻2-59／今夜が勝負

ホテルの部屋に入るなり、ズボンもブリーフも引きむしって入れた
「彼はスーツの上着も、ネクタイもシャツも着たままよ」
「入れてすぐにイッて、たて続きにイキっぱなしだった」
やっと満足して時計を見ると６時、子供と姑の夕食・・・慌てた
「家に７時前には着いたのよ。でも主人が珍しく早く帰っていた」
ついさっき満足しきったそんな体で・・・１３年も一緒に暮らしていたら何か分るわよね


でも、建夫は何時も通りだった
但し、その夜嫌がるひかるを何時もより乱暴に抱いた
滅多にしないクンニリングスをしつこい位にされた
ビデと指で洗っていても、不安で仕方が無い
しかし、満足し過ぎる程入れていたから、赤く腫れていた

・・・・・どんな鈍感な男でも、感付かない訳は無い
「いいえ、彼は鈍感なんてとんでもない。鋭過ぎる程よ」
「・・・私は１５年も騙されていたのね・・・おめでたい」
「彼にだったら誰でも騙される。彼にとっては赤子の手よ」

「私はどうすればいいの？教えて優子」
「私は建夫さんとの約束を破ってしまった」
「主人は優子が言ってしまう事も、計算しているのじゃ無いかと思うの」
「ええ・・・だから今まで通りにするのが良いと思う」
それしか無い、ひかるはそう思った


「今夜が勝負よ。今日さえ普通に振舞えれば、上手く行く」
「真直ぐに顔も見られない」
「お姉さん、彼と真っ向勝負しなさい」
「勝てないわ」
「負けてもいいの・・・彼はお姉さんを愛している」

優子が最後は正常位、と言った時の事を話した
「主人がそんな事・・・・・」
「ええ、許せるって呟いた」
「寝る前に電話して。何時でも待ってる」
「優子、有難う」



９時半に建夫は家に帰った
「お帰りなさい貴男、ご苦労様」
「先にご飯にしてくれ」
スーツを受け取りハンガーに掛け、クローゼットに吊るす
部屋着にしているロングティーシャツとジャージに着替える建夫をじっと見ていた

私はこの人の事を、どれ位知っているのだろう？
１５年も一緒に居て、何も分っていない様に感じた
「どうかしたか？」
「いいえ、ビールを先？」
「ああ、そうしてくれ」



「良かったね、お姉さん」
「えぇ」
「建夫さんは、今まで通りでいいと言っているのよ」
「そうね」
「お姉さん、もう止める？」
「何で止めるの？京介さんは大乗り気なのよ」
「坂本さんとも遣らないと」
「ええ、そうよ。明日コナミの後、お昼一緒しよ」
「家で食べようよ」
「オーケー」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・・・・・・・第二部　「交歓1」　　完


************************************************

ブログの方にも来て下さい
http://kyoka55.dtiblog.com/blog-entry-73.html
************************************************