5-興奮

「そちらに座っていい？」
３曲ずつ唄い終わった所で男がそう言った。
女は微笑みながら頷く。

男がテーブルを回って横に座ると同時に、二人はもう待てないとばかりに抱きつきキスをする。
タバコとウォッカに混じって男の匂いが伝わり、クラクラとして来る。
腰に回した男の手がグッと女を引き寄せ、その逞しい男の胸に女は抱きついた。

暫くして舌を絡ませる大胆なキスを返すと、男が胸を掴みに来たと同時にビクンと体が反応してしまう。
スカートからシャツの裾を出され、男がその中に手を入れブラの上から揉み出した。

・・・あぁー感じてしまう。
胸だけでこんなに・・・

先ほどの店から上の半分近くがブラからこぼれ出ているのを男は知っている。
「大きいね・・・７０のＧ？」
アンダーはワンサイズ下、カップはワンサイズ上を言う癖が男には付いている。
「へー分るんだ。でもＧもなくてＦしかないです」
そう答える声が興奮の余り上ずり震えていた。
「Ｆしか何て言ったら他の女性が怒るよ」


シャツのボタンを外され、両手で後ろから掴み揉まれている。
・・・もう体がじっとしてくれず震えていた。
ブラの上からその片方を出し、小さめな先の頂を口に含まれるとその快感に背中が反ってしまう。
背中のフックを外され、外に飛び出した乳首が痛いほど起っているのが分った。

片方を舐められ、もう片方を揉み続けられると漏れる声が大きくなってくる。
両方の胸を舐め続けられ脚を開かれると、片方を男の腿の上に乗せられ膝の上まで捲れ上がったスカートの中に手を入れて来た。
ストッキングを履いてない腿の内側を少しずつ手を奥に進めると、胸と同じでとてもしっとりとして柔らかい肌触りが男の掌に伝わって来る。
ピンッと張りつめた布の突き当たりに届いた男の指に熱が伝わって来た。


「凄く熱くなってる」
「だって久し振りだから」
薄い布地の上から一番感じるそれを執拗に指で弾かれていると、じかに触って欲しくなる。
パンツの中に手を入れようとする男に、そこは嫌と意思とは反対の態度を取り両手で拒んでしまった。

「濡れてるから？」
「そう」
「だって感じる様に触っているから当たり前さ」
「だって・・・」

「ほら、私のだってもうこんなになっている」





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