他所の妻2-52／凄い効き目

宿に着くとすぐに風呂に入り、飲み始めて一時間が過ぎ様としていた
「貴方、大丈夫？」
建夫が眠そうにしている
「一気に飲み過ぎたみたいだな」
「ここの所毎日遅かったしね」
「今日は先に寝させて貰っていいかな？」
「どうぞ、そうなさって下さい」と優子が言う
「どうぞ。３人でもう少し飲んだら我々も寝ます」と翔一

ひかるが襖を開けると、布団にドサッと倒れ込む建夫
「さあ、丹前は取りましょう」
浴衣だけになると、もう静かな鼾をかいていた
凄い効き目と感心するひかるは、暫く様子を診てから部屋に戻った


優子がもう半分寝ていた
「風邪引いちゃう」
「おい、布団に入ろう」
「うー、うん」
「弱いのに飲むからだぞ。部屋で寝るか？」
「一人じゃ寂しいから・・・ひかるさんの布団借りていい？少し寝てまた続けるから」

離れ際手を強く握ってくる優子にひかるも握り返す
「少し襖を開けて置くね」とひかる
ひかるは３センチ程開けて、こちらが見えるようにした


暫く二人の話が続くと、ひかるが隣を覗く
「優子も寝たみたい。そっちに座っていい？」
ひかるが翔一の横に座ると、すぐに口を合わせた
舌を吸い合う口元からは、ジュルジュルと厭らしい音が響いて来た

優子はひかるの夜具から出ると、横で寝ている建夫を伺い、そろそろと襖に近づく
キスをしながら翔一の右手が浴衣の中に入り、胸を揉んでいる
ジュル、チューと、ここまではっきりと聞こえて来る
他の女と抱き合ってキスをしているのは、紛れもなく自分の亭主
もっと妬けると考えていたのに、それ程でもない
何かへんな感じだ


「今は拙くない？だって二人がすぐ隣よ」
「中で受け留めてくれると言ったよ」
「そうだけど、今はダメ」
「ほら、掴んで」と浴衣の裾を割り、ひかるの手を引き入れる
「さっき出してあげたでしょう？主人がそこに居ると思うと出来ないわ」


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