他所の妻1-13／前に座る男

隣のラニングのマシンで走る女を見て、羨ましいと何時も思っていた
セクシーだ何て、男から言われた事がない
ひかるは決して体は肉感的では無いと分かっている

隣の女は、これぞ女!!って感じだった
上下する体に合わせて揺れる胸
「これならカップはＥだわ。いいなー」
ひかるはＢしか無い・・・・・でも、ウェストとお尻は勝ってる、と思った



４０歳を超えてしまったひかるだが、肉付き良くツンと上を向くヒップ
そして対照的に括れたウェスト
お腹にも殆ど贅肉は無い
ウェストは６０センチを越えないようにしていた
１６３センチで５０キロをずっと維持している
コナミに週３回も通っているのは、その維持の為に他ならない
そこで一年前、四歳下の優子と知り合った
すぐに仲良くなり、今では本当の姉妹の様な二人


「その胸、羨ましい。幾つ有るの？」
白いレオタードに、下にはワコールのスパッツを穿いている
「８８のＥ。ただ大きいだけよ」
ひかるとは対照的に、優子は素晴らしい体をしていた
「ひかるさん、そのウェストとお尻を私欲しい」そう優子が答え返した
そんな出会いから一年が経っていた


平日の昼間のジムには、殆ど女しか居ない
しかし、数少ない男のメンバーは、チラチラと優子の体を盗み見ているのが分かる
中には、あからさまに見詰めている男も居た

ライクラなどの素材は、筋肉を締めてくれるのはいいのに、汗を吸ってくれない
あれは汗をかくと中側がヌルヌルとして気持ちが悪い
その所為で、その男は綿のスパッツにＴシャツで通していた
但し、汗の染みがくっきりと出てしまうので、女性にとっては少し恥ずかしい
前の腿のマシンに座った女も同じ考えのように見える


前に居た男がマシンを離れても、ひかるは暫く動けないでいた
「マシン終わったからプール行こうか」
やっとひかるが優子にそう言う声は、少し上ずっている
そしてマシンから立ち上がろうとすると、少しよろけてしまった

二人が着けるレオタードは汗でビッショリと濡れ、体に張り付いている
優子の大きな胸の真ん中では、ポツンと乳首が飛び出しているのが分かった
「乳首が起っているわよ」
「えぇ、あんなの見たら」
「あんな所でするなんて、驚いた」
「それで起ったまま？」
「何よ、ひかるさんだって、あんな事して」

自分が何故あんな事をしたのか驚いていた
「私の方は殆ど見てくれなかった・・・ひかるさんばかり」
確かにそうで、ひかるは少し優越感に浸った