他所の妻150／交わり

昼下がり、ホテルのベッドの上で二度目を放出した坂本が呟いた
「瑤子さんって、凄いね」
何がと聞く瑤子に坂本が答える
「だって長丁場だったから」
「坂本さんこそタフだわ・・・然も巧くて、女の扱いにも慣れてるし」
「そう言って貰えると嬉しいな」
「堅物には見えなかったけど、随分・・・よね？」
「そうでも無いさ」

「パートの人達としょっちゅうでしょう？」
「それはなるべくしない様にしているんだ」
「なるべく、ね？」
「そう」
「うちのもしてるのかな？」
「井出さんは私とは違う」
「へー、庇うんだ」

こちらから言わなくても、向こうから誘って来るのが今のパートさん達
身元が分かっていて安心と思えば、不倫に簡単に進むのが今の主婦
それだけ亭主が放っているのだと、坂本で無くても考える
自分の女房を、他所の亭主が抱いても平気なのだろう
それを見て聞いて興奮する男も確かに居る
女房をセックスで満足させるのは、亭主の最低限の義務
その上で他の女と遣っても、女は少しは諦める
少しですよ

何しろ「一盗二卑」、男にとって一番は他所の妻を盗む事
そして、女にとっての一番は他所の亭主に抱かれる事
夫に悪い、いやそれ以上に子供に申し訳がない
そう考えながらも、してしまい止められないほど魅力が有るのが不倫



五部はここまで
第六部は、瑤子と坂本をきっかけに、「仲良く不倫」の絵梨グループと「他所の妻」のひかるグループが交差して行きます
その前に他のお話


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