打算-61/次の朝、また

夕食を子供たち三人と食べながら、また前回の仕事の為、実家に泊まる様に伝えた
土曜の昼前に帰り迎に行くとも
・・・・・恐らく泊まる事になる
「次の朝、また求めて来るかも知れない」

すぐ近くの実家には、大野の電話を切って直ぐに頼んだ
二人で住んでいる両親は、当然喜んでくれる


子供たちを寝かせベッドに入っても、梨佳は目が冴えて眠りが訪れてくれない
興奮していたのか、前回「伊勢長」と言われたのを忘れてしまっていた
あんな処一度も行った事が無い
新鮮な魚も京野菜も美味しいとの評判だけは聞いている

ドレスは、セクシーと言われた濃い方にする積りだった
インナーは勿論、黒のあのおニュー
ドイツで買った、着る機会が無かったもの
試着をした鏡に映る自分を見て、「何て厭らしい」と見えたのを思い出す


大野がどう言って誘ってくるのか興味があった
彼の事だから、ズバリと言って来る？
それとも私を気遣って、私が酔った振りをしてから？
「彼は女の逃げ道を作ってから誘うわ」

お酒に酔ったから、疲れたから、少しだけ休みたいから
そして、そんな女では無いのに今日だけなら
きっとそうする

どんなセックスなのだろう？・・・・・優しく、それとも激しく
どんなモノを持っている？・・・・・小さめ、大きい？
でも、あの歳だからそんなに硬くはなら無いし、行き難いわよね
私が良くしてあげる、絶対往かせてあげる

「元気が無ければ、私は良くならなくても良いのよ」
「３年振りのセックス」
硬く大きくしてくれるだろうか？
梨佳はあの年代の男は、全く分からなかった


「あー、我慢出来ない」
サイドテーブルからバイブを取り出すと、もう濡れているそれに差し入れた
すぐに往きそうで前戯など必要なかった
一番強い振れにすると、大野に下着のまま抱かれ、貫かれているのを想像した
すぐに腰が痺れ出し、あっと言う間にそれが来た
「あー、大野さん・・・・・いいー」


翌朝目が覚めると、バイブが脚の横に置かれて居た
「あら、あのまま寝てしまったんだ」

春休み前の今は、もう下の子の授業も殆ど無い
長男は志望した高校に入れ、卒業式も済んでいる
子供たちを届け、家に戻ると支度を始めた


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