- 名前
- ぱすかる
- 性別
- ♂
- 年齢
- 73歳
- 住所
- 福島
- 自己紹介
- おまんこは神の秘術
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出会い系の女2
2013年04月03日 17:34
男は飛び上がるほど喜んだ、
今まで、65年の人生で女と関わったのはほとんどない、
中学はともかく、高校は男だけで花はどこにもない。
ムカシの日本は質実剛健を旨にする進学校では、女が入り込む余地が蟻一匹ない。
女と歩こうモノなら、村八分に遭いかねない、
そんな時代だった。
17歳のときの男なら、女と歩くことは恥ずかしさで死ぬほどつらい、
そういう古き日本もあったのだ、
今、死が遠方に小さく見えた65の男には、女と歩くことは死ぬほどうれしい。
男は、おそるおそるメールした、
いつ会えるの?
すぐメールが返ってきた、
今日のお昼でイイよ、
エッ、
男は狼狽えた、そういう返事が来るとは思わなかった。
女にメールする前に、考えた、
女と会ったら、
どうしよう
経験が乏しい男は、すご~く、むつかしい難問に突き当たった。
手を握るのか、いや、すぐには、まづい、
そうだ、とりあえず、歩こう、
何から、話してイイのやら、
ここで、男は思考が止まった。
いままで、気がつけば、女と話したことがない。
唯一話したのは、死ぬ前の古女房で、果たしてこれを女と呼んでイイのか、疑問が残る。
それでも、なんとか、前に進めなくちゃならない。
思った以上にむつかしい、
そうだ、ホテル、ラブホテルも探しておかなくちゃならない、
も、ここまで来ると、
男はパニックになっている。
問題の解決法がわからないと、人は間違いなくパニックになる。
山の遭難者は、このパニックが原因で命を落とす。
決して山の天気だけの問題じゃない。
うんで、一応、待ち合わせ場所は駅前を考えてる、
駅前から近いラブホテルは?
地図を見ながら、探す。
男は今でラブホテルに入ったことがない、
二十歳前後の若い頃なら、わからなくても強引に押し切れようが、
この40年間、仕事は段取り手順がすべてだから、身についた思考回路はおいそれと
代えるわけにいかない。
あった、駅の裏側で、歩いて15分くらい。
男は、考えた、まてよ、
女は会うとは言ったが、やるとは言ってない、
だいたい、女と男が会って、すぐセックスって、おかしい、
考えるまでもないことだが、こんなことは明白だ。
男は、うれしさのあまり、妄想がとてつもなく飛躍していたことに気がついた。
ま、成り行きってこともあるから、場所くらい確かめておくのも悪くない。
そう言い聞かせた。
初対面の男に女が股を開くことは120%ない、
しかし、女が会う、といったから、男うれしさで動転して、妄想が鼻血を出してしまった。
わからないでもない、
それなりの心の準備をして、男は女にメールした。
午後3時にどうですか?
返事が来た、
いいわよ、
黄色のセーターにジーンズよ、
男はメールで返した、
オレはフード付きのジャンパーでジーンズ、
女のメールかえす、
わたし、クルマもってるから、クルマで行くね、
男は、ポイントが切れた、急いでATMに駆け込む、
今度は、剛毅に1万円分を買う、少しモツだろう。
その間、女から一行メールがしきりに届く、
男は今までまじめに生きてきた、きた年賀状はぜ~んぶ返した。
来たメールはレスをしないわけに行かない。
1万円分のポイントはたちまち、半分になってしまう。
さあ、約束の3時だ、
男はいそいそと出かけた。
待ち合わせの場所は駅前の時計台、
で、そういうことはないだろうが、それでも
ラブホテルの場所を、男はアタマで反芻した。
男はシアワセではち切れんばかり、
この待っている、充実感がなんとも、たまらない。
期待と妄想は膨らむだけ膨らんでいる。
午後3時に時計が指針になった。
駅前のロータリーはなんの変化もなかった、
クルマだから、遅れることもあろう。
30分経った、
なあ~んの変化もなかった。
1時間経った、それでもそれらしき女はいない。
人はだいたい誰でもみんな、都合のいい方に考える。
渋滞に遭ってるのかな、
2時間経った、
そろそろ、男も不安を思え、胸騒ぎを感じてきた。
3時間、
も、渋滞と呼べる時間でない。
連絡は場所と時間だけ、パソコンは持ち歩きできないからどうにもならない。
会ってから、電話番号とメールを交換する約束だった。
それでも男は、待った。
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