- 名前
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- 30歳未満、未婚、ログ更新の無い方のメールお断ります。 犬猫が大好きで、勿論女性はそ...
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夢を抱いて-47/お節介
2010年03月31日 01:16
「どう、産んで変わった?」
「うん?一緒だな・・・良さは変わってない」
「緩んでない?」
「ちっとも・・・ほら、私のに絡み付いてるのも一緒」
子供を産むと以前より緩むとみんなが言うので、ひなたは心配していた
「良かった。だって緩んだら貴方に抱いて貰えなくなるもん」
「そんな事は関係ないさ」
ゆっくりと抜くと、枕もとのティッシュを当ててやる
「いつもより多かったわよ」
佐藤はそれがよく分かっていた
「2ヶ月だものね。半分次に取って置けばいいのに」
「そんな器用な事出来ないよ」
「いいえ、貴方だったら出来るわ」
「仕事は何時から始める?」
「半年からしか預かって貰えないから・・・」
「それは先方に聞いた。5月からだな?」
「ええ、それがいいと思うの」
託児所も家の直ぐ近くに佐藤が見つけてくれたのだが、何から何までとつくづく思う
5月の連休が終わった翌週に佐藤が来て、託児所と職場にひなたを連れて行ってくれた
託児所は親子二人で経営している
母親は保育士、娘さんは幼稚園教諭で免許が壁に張ってあった
次ぎに行ったスナックの経営者は、オープンの前にわざわざ喫茶店にまで来てくれた
「佐藤さんとは長い付き合いでね、死んだ主人のたった一人の親友だった」
ひなたは思わず佐藤の目を見詰めた
「それはもう、葬式の世話から何から一切して貰った」
「私には恩人で、今の店だってみんな」
「はい、私の就職から引越しからお産まで、みんな」
「そうでしょう。この人、お節介なのよ」
横で聞く佐藤はただ笑っている
「そのお子さん、佐藤さんの?」
「いいえ、違います」
「そう言う人なのよね、この人は」
「普通なら楽な高校に行くのよ。それなのに小学校の方が教え甲斐があるって言うし」
「給料だって良いし、馬鹿なのよね、きっと」
「私は確かに馬鹿だな」
「解っているだけ貴方はマシよ」
ひなたは、こんなにボロクソに佐藤の事を言う女を感心して見ていた
勤めは来週の月曜からに決まった
時給は1400円で、交通費も夜食も出る
働きを見てボーナスも貰えると言う
但し、保険が無いので国保と国民年金に入って欲しいと言われた
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