- 名前
- 京介
- 性別
- ♂
- 年齢
- 71歳
- 住所
- 神奈川
- 自己紹介
- 30歳未満、未婚、ログ更新の無い方のメールお断ります。 犬猫が大好きで、勿論女性はそ...
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第九節 お店ばなし
2010年04月01日 00:16
夢を抱いて-48/先生の先生
仕事の初日、持って来て欲しいと伝えられていた翔太のものをバックに詰めると託児所に向かった
初めて翔太を預ける、今まで1分だって別れた事がなかった
しかし、ひなたは余り心配しなかった
佐藤が見つけてくれた所と言うだけで安心だった
店には30分前に着いてしまった
「おはよう、ひなたちゃん」
夜なのに「おはよう」?
「この商売は夜でも、いつでもおはようなの」
7時のオープンなのに店のホールには出ず、ひなたは小さな事務所で待たされていた
「それマジックミラーだから、観察してて」
そう言われてずっと見ていたひなたは心臓がドキドキの言葉そのまま
10時を少し回った頃、陽子ママが入って来てホールに連れて行かれた
「紫野さん。今日から来てくれるひなたちゃん、宜しくね」
「ああ、解った」
3時間見ていて、何をすればいいかは分かっていた
4人のグラスに氷を入れ、ウィスキーを入れ、ミネラルウォーターを注ぐと4人の前にコースターを置き、その上にそれぞれのグラスを置いた
「ひなたちゃん、掻き混ぜるんだ」
「あっ、すみません」
「謝ることはないさ。最初からみんな出来る人は居ないから」
何を話せばいいのかも分からず俯いていた
「生まれはどこなの?」
「群馬の・・・・・」
「近くにスキー場が沢山あるね」
「スキーは出来るんですか?」
一緒の三人が一斉に笑った
私、何か変なこと言った?・・・・・言ってない
「あのね、ひなたさん。社長はスキーとスノーボードのプロを教える先生なんだ」
プロを教える?
別の一人が、分から無さそうなひなたを見て説明する
「いいかい。社長は、先生を教える先生。出来る何てもんじゃ無いんだ」
またもう一人が言う
「全日本のチャンピオンを育てた人」
「教え子の二人が、ずっとNHKで解説をしているよ」
「はぁー、だったら上手いんですね」
「そう言う事」
「ひなたちゃんはスキーはするの?」
あの男の顔が過ぎった
「嫌いです」
「そうか。嫌いか」
「でも、あそこなら」
「スキーの話は止めよう」
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