- 名前
- たかふみ25
- 性別
- ♂
- 年齢
- 40歳
- 住所
- 山形
- 自己紹介
- 基本的にメル友募集ですがご近所ならば逢いたいぜ。 クリエイター気取りのバカです。 ラ...
JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。
【魔法少女っ】32-4、ホームパーティと暴走
2011年09月19日 04:44
土曜日が来たー。高瀬家。
「わくわくして寝れませんでしたわ」
と千歳。
「ホストファミリー側の衣装を用意したよ。着てきて」
……。
「なんか、かっこいい可愛いです」
制服マニアならば知る人ぞ知る、往年の不治屋レストランの制服風味な衣装であった。
「魔法騎士よりも奇抜ですわね」
照れまくりの千歳。胸まわりがなんとも言えない。
「精が出るわね~」
と小春の母・春夏。快く場所を提供した協力者でもある。
午前中は準備に追われた。
「こんにちは~」
「こんにちは~」
……次々と招待客がやって来た。
「ようこそですっ」
出迎えるのは茜の役目だ。
「……ん。内装も良い。…うちにも負けてない…」
有希は内装や飾りつけを見渡して呟いた。彼女はそういう方面の演劇バカなのであった。
ぞろぞろ集まる。
「壮観ね。秋紀にも見せたかったわ~」
と春夏。
「……それなんてエロゲ」
「まぁ、兄さんにとってメインヒロインは妹のあたしだけどねっ」
このパーティに兄がいたら、を想像して萌える小春であった。
テーブルの上にはささやかな料理が盛り付けてあるが、各自が持ち寄った料理やお菓子で、だんだん豪華になっていく。
「……あの意地っ張り、来ない」
有希は見渡して、麻衣子がいないのを察した。
「麻衣子っち遅れるのか~」
高等部の演劇部員達は、麻衣子が居てアタリマエとしてたようだ。いぢりたいだけだが。
いつまでも始まらない感じだったので、乾杯することにした。
「えー。この度は私達のホームパーティに参加していただき、誠にありがとうございます。特に大義名分はないのですが、いつかはこのホームパーティが大義名分になるような、交流の場になればと企画しました。日頃の感謝ともっと仲良くなりたい想いを込めて、乾杯!」
「乾杯!」
「酒もってこ~い」
「こんにちはだよっ」
かずねが来た。
「ようこそですわ」
出迎える千歳。
「あらあら、可愛いわね。こんにちはっ」
かずねの後ろにいる美少女が挨拶した。
なんか見覚えあるなぁ、と千歳は思った。
「この方がお姉さま、ですか」
「うん。まぁね。血縁じゃないけどボクにとってはお姉ちゃんだよ。紹介するね。コト姉だよ」
「まあまあ、あだ名で紹介なんてオチャメねぇ、かずねちゃんは」
かずねの額をつんつんと指でつつく琴。
「げ!」
琴は高等部では有名人だったので自己紹介はほとんどいらなかった。
「香住学園の二大美少女揃い踏みってわけか」
と、つかさ。
もうひとりというか、ディフェンディングチャンピオンは有希だ。
「……おこんばんは」
「あらあら、こんにちは。月山さん今はお昼よ~」
「……あんたの周り、なんだか夜な気分」
「褒めても何も出ないわよ~」
「…別に褒めてない…でも出せ。あんたのお菓子は定評だ」
「あらあら。人数が多すぎて、もっと持ってくれば良かったわね~」
有希としかしゃべってないのにお気づきだろうか。
琴は、高等部の女子には不評なのである。モテる女は辛いよ。
「う~」
雰囲気が芳しくないので小春は唸った。
「コト姉のお菓子はすごく美味しいんだよっ!みんな食べて食べて~!」
荷物持ちだったかずねがテーブルにコト姉作のスイーツ類を並べていく。見た目にこだわったようで、工芸品と見間違うものだ。
「すごいですっ!美味しいですっ」
「ぴよぴよぴよぴよっ!」
遠慮なく食べる茜とアドルフ!ドラゴンが甘いの食べて平気なのか?
「あらあら、良い食べっぷりね~。可愛い」
ニコニコ微笑む琴。
「このパーティの写真もダメになるんだろうか……」
つかさは確信とも言うべき心配をしながら、次々とシャッターを切った。
だが、パーティは予期せぬ波乱へとなっていく。
切っ掛けは単純だった。
トイレに(化粧直しに行って)行って戻って来た松並先生が、転けて、その私物をテーブルじゅうにぶちまけてしまったのだ。
その私物とは……
ずぎゃああああん!
「あうあうあうあう」
驚き慌てふためく松並。ぶちまけたのはネガイナーカードだが、なぜかテーブル上の料理やスイーツに反応して発動してしまったのである。
「松並先生。大丈夫。落ち着いて」
久保田先生が抱きおこし、支える。
ときめく松並だったが、こうしちゃいられない。
止めないと……。
「なぜ、松並先生がっ!?」
大量のネガイナーカードを見つめ、三人はぽかーんとしていた。
それは一瞬だったろうけど、体感時間は長かった。
ネガイナーが大量に発生して、パーティをめちゃくちゃに台無しにしてしまった。
「あらあら。大変ね~」
「大変だよ大変だよ」
落ち着きはらう、琴とかずね。
「皆さん。落ち着いて避難してください」
避難誘導に当たったのはメイドのサラだった。
魔法少女隊スターライトは、呆然としていて、変身すらままならない。
「あらあら、ふがいないわね~」
庭に出た琴は一切を見てから、ラウンドドライバを取り出した。
「変身よ、かずねちゃん」
頷くかずね。
「あいうぃっしゅりいんかねーしょん♪」
「出てきて……もうひとりのボク」
「なにしてんの?」
変身中に後ろから話しかけられる琴とかずね。いや、シンフォニーとコード。
「あらあら。着替えを覗かれちゃったわね~。恥ずかしいわ、うふふ」
「そこかい姉者!…我々の正体を知った以上、ただでは帰して置けぬな。名を名乗れ!」
変身して人格の変わったかずねが、彼女に名を尋ねる。
「香住学園中等部、3年B組。演劇部部長、青柳麻衣子!またの名を……」
ごくり
「雪原に舞う儚き花!輝きの魔法少女っ!パール」
情熱的に、麻衣子は名乗った。
続く!
このデジログへのコメント
その辺は本編のお楽しみって事で。
麻衣子の活躍もどう出るか……
コメントを書く