- 名前
- たかふみ25
- 性別
- ♂
- 年齢
- 40歳
- 住所
- 山形
- 自己紹介
- 基本的にメル友募集ですがご近所ならば逢いたいぜ。 クリエイター気取りのバカです。 ラ...
JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。
【魔法少女っ】31-2、演劇部乱舞【のだめ】
2011年09月12日 05:39
芋煮会。
多忙と退屈が混在するイベントでもある。
食材を仕込み、鍋に入れるまでの段取りがかなり忙しくせわしいのだが、一旦鍋に入れたら、煮えるまで待つだけなので、とても退屈なのだ。
「ひゃっはー!」
いきなり高等部演劇部の面々が脱ぎ出した。
「行くぞ~」
水着姿になった彼女らはまだまだ暑いこの季節に涼を求めて、川に泳ぎに行った。
「一気にひとが減ったね」
水着など用意してない麻衣子たちと有希だけがそこに残った。
「……私は部長だから、鍋を監視しないと」
文庫本を読みながら椅子に腰掛ける有希。
「困りましたわね。お暇ですわ」
千歳は車椅子なので、河原の地形ではおちおち散歩もできない。仕方ないので台本でも読むことにした。
「そういえば、松並先生みてないな~」
小春がそれに気付く。中等部演劇部の顧問たる松並先生も招待されていたのだが、まだ来ていないのだ。
「ひょっとしたら、迷子かもしれないです~」
茜は河原を見渡しながら言った。けしてボケキャラクターたる松並をヤユしてるわけではない。この時季の河原は芋煮会を楽しむ様々なグループがたくさんあり、混雑している。理性や知恵ある大の大人でも迷子になりうる状況なのだ。
「では探しに行きましょうか」
「そうね」
「…麻衣子はここに残って…」
有希が麻衣子を引き留める。
「はい、先輩。なんでしょう」
「……お話」
「久しぶりに二人きりですね、小春」
「そうだね。最近はたくさん仲間が出来た感じだったからね」
松並先生を探しながら、茜と小春はこそばゆい会話を楽しむ。
「さすがは小春のネットワークです!」
「…気付いてないのかなぁ」
「え?」
「最近の傾向はむしろ茜ネットワークだよ。例えばつかさちんとか。つかさちんはあたしにとっちゃ知り合いのひとり程度だけど、茜にはきちんとしたなんつーかが出来てる。いつの間にか茜にもひとを惹き付ける何かが芽生えてるんだよ」
「恥ずかしい台詞禁止ですよ」
「え~!って、いつもは逆だよ。茜が変わったのはいつ頃からかなぁ……」
半ばしんみりしている小春。
「演劇を始めた時からでしょうか」
振り返る茜。
最初はいやいやというか成り行きというかなし崩しだったが、今では茜の生活の一部である。
「だとしたら、麻衣子先輩はすごいね♪」
その時期のその個人を選んでスカウトした麻衣子の眼力だろうか。それとも廃部の危機にあったのを乗り切ったマネジメントなのか。
「…松並先生はああ見えてセクシーダイナマイツだから、他の団体に口説かれてる可能性もあるです~」
茜は目を凝らして河原を見ていく。堤防の上から俯瞰している感じだ。
「ぴよぴよ~」
すると、アドルフが飛んできた。
「ぴよっぴよっぴよぴ!」
なんか焦ってる様子である。
「まさか、松並先生貞操の危機!?」
なぜ「貞操」が付くかと言えば、アドルフに実績があるからだ。
「ぴよぴよっ」
ついてこいと言わんばかりに誘導するように飛ぶアドルフ。
「待ってください~」
追うように続く茜たち
続く!
このデジログへのコメント
【連載企画名】話数-パート、サブタイトル【お題の答え】
パートは大体4から5くらいで構成。話の中でお題に応えている場合もあります。
コメントを書く