- 名前
- たかふみ25
- 性別
- ♂
- 年齢
- 40歳
- 住所
- 山形
- 自己紹介
- 基本的にメル友募集ですがご近所ならば逢いたいぜ。 クリエイター気取りのバカです。 ラ...
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【魔法少女っ】32-3、わいわいの秋
2011年09月18日 06:04
ホームパーティの準備は着々と進んでいた。
しかし想いはすれちがう。
「最近、部活に来るの、遅いわね。なにやってるの」
麻衣子からお叱りを受けた三人。演劇バカである麻衣子にはまだ、三人の演劇の完成度は、求めるより低いようだ。
「それはその……」
今日、招待状を麻衣子に渡す予定の千歳が口を挟む。
苛立つ麻衣子の剣気は、これ以上話す事を止めた。
「いい?稽古が足りないと言ってるの。放課後にまっすぐにここに来なさい」
「うわーん。先輩なんて大嫌いだ~」
小春は意外と簡単に、麻衣子の叱責に陥落し、部室を飛び出し、走っていく。まさに若草の末娘エイミーがごとく。
「高瀬さんが一番合格点に近いわね。あとの二人はダメダメだっ」
「しゅん、です~。稽古頑張るです~」
「ジョーらしくない。役の気持ちになりきれ!」
若草の次女ジョセフィンならば、断固と抵抗するべき場面だったのだ。
結局、麻衣子と三人の溝はうまらなかった。ホームパーティの件を知り誤解こそ解けたものの、一度した叱責の内外ダメージはそう簡単に埋まるものではないだろう。
君もあるはずだ。「正しい」と信じた信念をもとに相手をコテンパンに論破した時に、つまり勝利した時に、なんだか取り返しの付かない後ろめたさを胃の辺りに感じる事が。あれだ。
麻衣子は招待状に御欠席と記入してしまった。
無論欠席ならば行かなきゃ良いだけなのだが。
「おお神よ、わたしはなんと罪深き姉なのでしょう」
それは若草の長女マーガレットの台詞なのか、麻衣子の本心なのか。
「しかしさいは投げられた。我々はこの河を渡るべきなのだ」
立ち直りの早い小春はホームパーティの準備に邁進するのだった。
「かっこいい台詞ですわね」
千歳が指摘した。本来は茜が言うべき台詞なのだろう。しかし男勝りのジョーとですますの茜ではキャラが違いすぎる。
パーティの主賓とも言うべき麻衣子が欠席の意向なのは残念だが、なればこそ、パーティを疎かにしてはならないと一同感じていた。
「わたしはどうすれば良いです?」
「ぴよぴよ」
完全に行き詰まりした茜にアドルフが誘いかける。
中庭。
「ぴよぴよ~」
からん。
アドルフはカードを投げると、そこから剣が一式出てきた。カーマインスォードである。嘗てのアドルフの武器だ。
「え?訓練ですか?」
「ぴよぴより♪」
うなづいてはためくアドルフ。そのはためきスピードが速い速い。
「ぴよっ」
ラウンドドライバを取り上げて中庭のすみに置くアドルフ。
変身せずにこなす訓練という事だ。
「わかりました。ていっ!たぁ!…そりゃああ!」
ひらりひらりとかわす。
それにしても何のための訓練なんだろう。
学食。
「そういうわけで土曜の午後にパーティがあるんだよ」
かずねは向かいに座る人物に参加を提案する。
「誰の主催なのかしら」
「小春ちゃん…クラスメイトの高瀬さんだよっ!すごく優しくて明るくて強くて可愛いひとだよっ」
「早速作ったお友達ってわけね。……面白そうだわ」
彼女は優雅に紅茶を口に運ぶ。
「それじゃ、一緒に行くんだよねっコト姉っ」
城西和音が姉としたう少女は、東原琴だったのだ。
「たくさんのお菓子を差し入れなきゃねぇ……うふふ」
続く!
このデジログへのコメント
麻衣子さん、意地はっちゃめっ!ですよ(;_;)
「……ん。…本当に意地っ張りね、麻衣子…」
琴の出番が今日の「妹ラブ!」にあったんだが、誤って消えてしまった~!
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