- 名前
- たかふみ25
- 性別
- ♂
- 年齢
- 39歳
- 住所
- 山形
- 自己紹介
- 基本的にメル友募集ですがご近所ならば逢いたいぜ。 クリエイター気取りのバカです。 ラ...
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【魔法少女っ】30-1、呼び出しを食らう
2011年09月06日 06:21
「どうしたん?千歳」
なんだか千歳の元気がない。
「なんでもないですわ。元気ですわよ」
微笑む千歳。しかし最近は学食を残しがちである。
茜と小春は始業式の放課後の事件を知らない。
千歳もそれを話してない。
ピンポンパンポーン♪
「2年の清澄さん、高瀬さん、小会議室へお越しください」
校内放送で呼び出しを食らう。
「あちゃ~。何かしでかしたかな」
「心当たりありすぎですっ」
ありすぎかよ。まぁ演劇部や魔法少女も忙しいのだ、何らかのムラはあるのだろう。
「やぁ!久しぶりだね」
呼び出したのは本当に久しぶりな登場の久保田先生だった。
久保田隆義。異世界ワッフルからやってきた妖精クポーである。ワッフル西の国を再興させる願いを抱き、こっちの世界にやってきた。
「実は見せたいものがあってね」
どさどさどさどさっ
宝石がビッシリ詰まった小瓶が4つと、中途半端な小瓶が机上に置かれた。
「これはなぁに、クポー」
人間体な久保田に小春は親しげに正体名で呼ぶ。
「願いの結晶(カケラ)さ。君たちが今まで浄化してきたネガイナーと、僕が独自に集めたものの累積だ」
見た目で成果がわかるのは嬉しいものである。
「まさかこんなにたまってたとは知りませんでした」
4つの小瓶を手にとり、茜は微笑む。
「千歳とサラはもっと溜め込んでるのかな」
「どういう意味クポー」
「千歳は約3年も魔法少女してきたって先輩魔法少女から聞いたんです」
「そうだったんだクポー。サラは相当溜め込んでるクポか~」
「久保田先生。素がでてるです」
「今更気にしないクポー」
「で、換金所みたいなところあるの?」
小春は小瓶を見渡して言った。
「それがわからないのだよ」
えっへんとする久保田。
「威張ることか~」
ガビーンな二人。
ただ溜め込んで集めるだけでは駄目のようだ。
「その方法を探すために教師して、日夜調べてるクポー」
「多少、疑問に思ったんですが……。お国の再興を願うなら、お国に留まり、地道な活動をするやり方もあったのではないです?」
少し厳しい事を言った茜。
「クポーはクポーひとりのからだではないクポー。仲間たちの後押しがあってここに来てるクポー。地道な事を、仲間たちが頑張ってるクポ。クポーはだからこそここで頑張ってるクポ」
「クポーにはクポーなりの立場や視点があるんだね。なでなでしたげるよ」
「子供扱いすな」
背の低い小春には背の高い久保田の頭には届かない。
「それに異世界に出る事でワッフルを客観的に俯瞰できるクポー。それをワッフル再興に取り入れたりできるクポー」
「地球は蒼い花嫁に見える、ってやつですね~」
「花嫁だなんて、気が早いよクポー……もじもじ」
からかうような照れ方をする小春。
「大人をからかうな小春」
「インスピわいたっ!早速衣装作るよっ!」
ダットの如く廊下に飛び出す小春だった。
「こんにちは~」
入れ換わるように松並先生が入ってきた。
「あ、どうかしましたか松並先生」
「いえあの。久保田先生がロリコンで高瀬さんに変な気を起こしてないか心配なんてしてるとかではないので~」
「そんな趣味はないですよ」
中身が妖精なので、人間の性欲には興味がない久保田。
「ですよね~。おとなの女が一番ですよ~」
セクシーポーズで誘惑する松並。久保田にはノーダメージだ。
「まあ!綺麗な宝石!」
松並は小瓶をひとつ手に取って言った。
(願いの結晶!こんなにいっぱい)
「松並先生綺麗過ぎて驚いてますよ~」
「あはは。駄菓子屋で集めたオモチャの宝石ですよ」
久保田も冷や汗かきながらフォローする。
「ひとつ、わたしにくださいなっ♪」
(という事は久保田先生と結婚したら、この結晶は全部わたしのもの~。強大なチカラを得られるのよ~。恋も仕事も両立できる幸せ者よ~)
「いや、大事だからあげらんないな~」と久保田。なんかケチ臭く見える。
「いいんじゃないですか、先生」
「へ?」
「どうせ駄菓子屋で集めれるですし、女の子は綺麗な宝石大好きですからね~。きっと松並先生に似合いますよ」
(またわたしと小春が集めますから、結晶のひとつくらい他人にあげても良いですよ)
「そうだね清澄さん。じゃあ、ひとつだけですよ、松並先生」
「ありがとうございます、ひとつ選ばせてね~」
(なるべく大きいの貰おう)
「あはは……」
(大味のより小さく凝縮された方が価値あるのにな~)
松並は結局、指環サイズに適した、中ぶりな結晶を選んだ。
「指環に加工して大事にしますわね♪」(本当に大事にするわよ~)
「あはは、どうぞどうぞ」(一個持ってかれた~。チクショー)
「怪しい……」
実は会議室のやり取りを全部見てたサラだった。
怪しいのはお前だっ!
放課後の屋上!
「うお~!みなぎるみなぎる~」
松並、いやトータクは結晶からチカラを補給した。パワーアップが自分でもわかる。
ばさばさっ。
カードも2、3枚発生した。
「これでこの前のふたりにも対処できるわ~」
続く!
このデジログへのコメント
毎日書いてて感心しちゃう☆自分で考えてるのもすごいよね♪^^
>あゅたん
飽きれちゃってたらごめんね。でも読んでくれて嬉しいよ。
楽しんでくれたら嬉しいな。妹ラブ!もよろしくね♪
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