【魔法少女っ】31-3、激突！光と闇【関節周り】

「ぴよぴよ～」
人混みを気にせずに飛ぶアドルフ。人目を気にしていられない程の火急らしい。
「待ってください～」
茜たちは人混みの影響を受けてなかなか進めない。
「ぴよっぴよっ！」


松並松見は襲われていた。
誰に？
この二人に。
「なんのことだか私にはさっぱりですよぉ」
橋脚辺りに追い詰められている松並。
「しらばっくれても無駄だ。トータク！」
狙う者……ダークコードは言い放った。彼女らは松並の正体を知っていると。
「あらあら、乱暴はダメよ……ちゃん。ころすときは楽にスパッとしなきゃあ」
ザシュ。
ダークシンフォニーが自慢の鎌を降り下ろして見せる。
草が吹っ飛ぶ。
「ひぃぃ」
「助けをこうのか？こうて見せろ。いつものように怪物召喚したらどうよ」
「そうねぇ。カードを全部渡したら命までとらなくてもいいかなぁ～うふふ」
「な、なんなのっあなた達」
「あらあら。この前名乗ったじゃない？」
にじりよるシンフォニー。
「ぴよっぴよっ」
小さなドラゴンが飛んできて、嘴で鎌を叩いた。
「くっ。どうやら邪魔が入ったようだな」
身構えるコード。
「待ってください～アドルフさ～ん。ゼイゼイ」
「茜はこの程度で息切らして……。わわっ大変っ松並先生～」
小春が異常事態に気付いて駆け寄る。
「お姉さんがた、なにもんだ！」
松並先生を庇うように立ちはだかり、小春は尋ねた。
「あらあら、このもんどころが目に入らぬか～。うふふ」
シンフォニーはラウンドドライバを見せて言った。
「魔法騎士！」
「ご名答！」
コードが緊張感あるような構えを取る。
「茜、これってどういうことかわかる？」
「多分、有希先輩から数えて、第3世代の魔法騎士ですっ。スペックは恐らく高いですっ」
「あらあら。そこまでわかるのね～。さすがはカーマイン」
ぱちぱちと拍手するシンフォニー。
「でも一般人に手をかけるのは感心しないですっ」
ラウンドドライバを掲げる茜。
「え？茜、闘うの？相手は恐らく味方側だよ？」
躊躇う小春。
「まぁ、いいじゃないか。我々の腕試しも面白い！」
「あらあら。当初の目的はいいの？……ちゃん」
「あんなのはいつでもやれます。姉者。今日は先輩がたに新しい時代を告げる日にするんだ」
コードは闘え！と凄む。
「う～！不本意だけど変身っ」

「茜色に染まる風。夕陽の魔法少女カーマイン！」
「星ぼしを繋ぐ橋。夜空の魔法少女コバルト！」
「まじかる・スターライトっ！」
久しぶりのふたり名乗り。

「あらあら、こちらも挨拶しなきゃね」
「静寂は闇の調べ。暗闇の魔法騎士ダークコード！」
「かきならすは冥府への夜奏曲。闇影の魔法騎士ダークシンフォニー」
きゅぴーん。
「ぴよぴよっ。ぴよぴよっ」
アドルフもなんか名乗りあげる。
「ごめん、何いってるかわかんない」
ズコー。

続く！