【魔法少女っ】40-4、奪われたオールコット

「鬼瓦様、我らに力を」
「鬼瓦～！」
鬼瓦ネガイナーにより、邪悪な力を身に付けた三人は格段に剣技を増して、クポーとかずねを苦戦させた。
「このままでは、やられちゃうクポー」
「あらあら、楽しそうね～」
そこに、琴が現れる。
「姉者！」
「また新手か。反乱分子が何人集まろうが、我らの剣の前になすすべもなく倒れるさだめなのだ……って、話し聞けー」
故意に無視してるわけではないが、非難される。クポーはかずねに続き琴までこのワッフルに来たのが理解できなかった。学園祭はどうしたと。
「久保田先生」
「何だクポー」
「あの三人はワッフルの妖精じゃないわよね」
「そうだクポー。それが何か？」
「あらあら。確認取っただけよぉ」
変身してニコニコ笑う琴。
「あ、兄貴。あいつ強そうっすよ」
「怯むな三男。我らのスイカブレイクならば勝てる」
「わかったよ兄さん」
目を閉じた三人。
「これは……騒ぐな。気配を取られるぞ！」
かずねが注意を促す。視力を絶ち、心の眼を研ぎ澄ます事で敵の気配を察知し斬りつける戦術を取られたようだ。
沈黙。
……
沈黙。
「もう！しゃらくさいわよ～！」
「そこだ！スイカブレイク！」
三人が琴の気配を察知し、一気に斬りかかって来る。
「ダーククリムゾン！」
一網打尽。
「うわぁ～あっちぃ！」
琴の火炎系必殺技で苦しむ三人。
「せめて美しく散れクポー！」
クポーが長男に巨大な剣で斬りつける。
「紅葉まんじゅう～！」
なぜか薔薇の花びらを散らして、長男は絶命する。
「うひ！兄貴がやられた。逃げ……」
「闇の魔法騎士からは逃げられない」
「これは豆知識よぉ～あらあら」
退却を決めた残り二人の退路を塞ぎ、琴とかずねは手を繋ぐ。
「合体魔法、ダークネス・ハーモニー！」
どしゅうう
「沈黙の闇に帰れ」
「甘美な冥府で安らかにね～」
ちゅどおおおん
「おぎゃ～」
「えーぴーあさづま～！」
爆散する次男三男。
「何も殺さんでも……」
呆れるクポー。
「ネオバビロニアには死、あるのみだ」
冷たくいい放つコードかずね。
「あらあら。これは戦争よ～？」

非情な。
そう思いながらクポーは神殿の扉を開いた。
神殿にはそれなりの宝石箱。
これが魔法騎士のチカラを高める、オールコットだ。
「これでクポーは小春……みんなに力を貸せるクポー」
しかし、オールコットはクポーの手にはわたらなかった。
瞬時に横から奪われたのである。琴やかずねではない。人間は神殿に入れないのだ。
「お、お前は……、誰クポー！！」

続く！