- 名前
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- 基本的にメル友募集ですがご近所ならば逢いたいぜ。 クリエイター気取りのバカです。 ラ...
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【魔法少女っ】35-2、秋の味覚
2011年10月02日 06:11
東原琴が住まわせてもらってる家。
「秋の味覚といえば、やっぱりスイーツよね~」
様々なスイーツを試作してはテーブルに並べる琴。
「あわわ。コト姉壊れちゃったよぉ」
その光景に唖然とするかずね。
「あらあら。わたしは正常よぉ~。日本人はスイーツを主食にするべきだわ~」
「ふぇーん。やっぱりおかしいよコト姉。どうしちゃったのさ」
キングジョーカーがコンビニでおにぎりを買ったのを覚えているだろうか。そのコンビニ店員の女性が、教会的な場所で祈りを捧げている。
「主よ、罪深き者を許したまえ」
彼女は教会のシスターではない。ましてやそこは教会ではない。強いて言うならば教会気取りだ。
彼女の名はレイチェル。異世界ワッフルから来た妖精だ。
そう。琴やかずねが敵を倒したりして稼ぐ願いのチカラは、こいつの管理下なのだ。
「琴。敵前逃亡とは何事だず?おめさはお仕置ぎすねどな~」
「ひぃっ。勘弁してよレイチェル~。だってわたし、虫が大嫌いなんですもの」
怖がっている琴。
「嫌いだら、打ち砕けず~。おめさの虫嫌いは苦手だず。今回のお仕置きは苦手克服っつ~オラの思し召しだ」
「ひぃっ」
その日の夕食は虫尽くしだった。
レイチェルのシワクとは裏腹に、琴は益々虫が嫌いになった。
「虫なんて見るのも嫌よ~!人間はスイーツだけ食べてたら幸せなのよ」
もう20種類は越えただろう。
「さあ、かずねちゃん。このお菓子を届けましょう」
さすがに琴が全部食べるわけではないようだ。
「誰に?」
「ライバルによ~」
「……さんくす」
素直に受け取り、遠慮なく食べる有希。
「あらあら。良い食いっぷりね~。嬉しいわ~」
「……お前のお菓子は定評だからな。だが」
「ん?」
「……今日のはちょっと甘過ぎ。幸せの押し売りみたいな感じがする」
「はう~」
なんとなく有希の言う事がわかったかずね。
「どういう事かしら」
笑ってないスマイルで問う琴。
「……ん。お前、つらい事があった。なでなで…」
「きゃふ。撫でても嬉しくないわ~」
「……とにかく、幸せの押し売りはいけない。最初に食わせたのがわたしで良かったな。……的確なアドバイス。ぶい」
有希としては厳しく言ったのだろう。しかし、素直に聞かない琴だった。
「わーい。わーい。ケーキです~」
「わっしょいわっしょい。スイーツわっしょい」
「稽古で疲れたからだには嬉しいですわ」
「本当にうんまいね~。何個でもいけちゃう」
有希の忠告とは裏腹に、中等部演劇部の面々は素直に琴スイーツをたしなんだ模様だった。
「あらあら。何の押し売りがいけなかったのかしら~」
「……このばか野郎」
続く!
このデジログへのコメント
「実はコト姉のスイーツの中にはひとつだけ当たりがあってめっちゃ唐辛子なんだよ。でも美味しいよ」
なんというシシトウ。
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