【魔法少女っ】39-2、闇の公開

「おせんにキャラメル、おでんはいかが～って、え？」
水泳部の出し物の宣伝にステージ発表の観客席に来たかずねは驚いた。
・保護者のレイチェルが学園祭に来ている事
・ネガイナーが現れた事
・そのネガイナーがこれまでにない傾向だった事
「うん。驚きポイントまとめ完了だよっ。改めて、なんだって～！」
こいつ、バカだ……。
「マシンガンマシンガンっ」
マシンガンネガイナーはエレキギターを介して、さつきを操り、ステージを暴れまくる。
音撃を攻撃エネルギーに変換したマシンガンで、会場を少しずつ壊して行く。
「あらあら、こんなよき日に悪戯なんて、いけない子ねぇ」
ラウンドドライバを掲げて、琴はさつきににじりよった。
「おい！琴！おめさ、人前で変身すんのが！やめれっちゃあ～」
レイチェルが心配の声を挙げる。
「もう良いよレイチェル。隠すにも限界があるだろうし、そもそも隠す必要もなかったんだよっ」
かずねもラウンドドライバを掲げる。
「もう！しゃねは～！」
呆れるレイチェル。
「学園祭を荒らすなんて許せないんだよっ」

「あいういっしゅリインカーネーション！」
「出てきて、もうひとりのボク……」
……。
「こ、このふたりが闇の魔法騎士だったのか」
驚く久保田先生。

「静寂は闇の調べ。暗闇の魔法騎士っダークコード！」
「かきならすは冥府への夜奏曲。闇影の魔法騎士っダークシンフォニー！！」
覚悟しろ、とさつきを指差すふたり。
「しかし、人間に取り付いてるから、無闇に手出しできないっ」
格闘での攻撃は自ずと封じられて、困惑するかずね。
「ららららぁ！こっちから行くわよ！だー！！」
ずだだだだ……。
音撃マシンガンをバリアで防ぐふたり。
「くっ！重いっ」
かずねのバリアにとってはマシンガンの強さはかなりキツい。
「ひゃははは～」
さつきの高笑い。
「うはぁ～」
バリアを撃ち抜かれ、後ずさるかずね。
「飽くまで敵はギターよ～」
エレキギターに向けて火炎魔法を繰り出す琴だが、それらも打ち返しのマシンガンに弾かれる。
「ふははは！我々の初勝利だね」
いつの間にか現れたムッツリが勝ち誇る。
「では、改めてインドウを渡しにくるよ」
「ちょっ！待てっ」
さつきを連れたまま、ムッツリは去ってしまう！
「あらあら、無策でしたわ」
がっかりする琴。

しかし、ネガイナーは会場に甚大な被害を及ぼしてしまったのである。

続く！