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あかんなぁ

2011年09月26日 10:24

あかんなぁ

阪神2差後退…金本不屈猛打賞も及ばず

デイリースポーツ9月26日(月)9時2分配信
阪神2差後退…金本不屈猛打賞も及ばず
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 8回、金本が左前に適時打を放つ。投手山口(撮影・保田叔久)
 「阪神2-4巨人」(25日、甲子園

 今季最後となった甲子園での伝統の一戦阪神の連勝はならなかった。敗戦の中、金本知憲外野手(43)が自身の持つセ・リーグ最年長記録を更新する猛打賞ベテランの意地が詰まった3安打1打点だった。勝率5割復帰はならず、3位巨人とは2差。それでもあきらめるのはまだ早い。アニキバットでチームにゲキを飛ばした。

鳥谷ポロリ…ブラは暴走…なんでやねん

 いつもとは逆だった。2点差を表示するスコアボードの上空。球団旗が左から右へなびいていた。3点を追う六回。2死からマートンの適時打で1点を返し、なお一、二塁に走者を置いて、おなじみの入場曲が流れた。

 毎度、左打者にアゲンストとなる浜風がこの日はフォロー。次打者はプロ野球史上10人しか到達者のいない470本塁打王手をかける金本。客席が期待する予想図は1つ。一瞬だけ夢を見た。

 1ボールストライクからの3球目。抜けたフォークをたたいた打球は、いい角度でライトへ。歓声が快晴の青空へ突き抜ける。失投を仕留め切れなかった43歳は、一塁上でしばらく放心した。

 結果は右飛。勝負どころを心得るからこそ、ミスショットを悔いた。二回と五回。いずれも走者なしの場面で内海から2安打を放ったが、ここぞで決められないもどかしさ…。直後の七回。鳥谷失策が引き金となり失点。点差は再び3に広がった。背番号6は閉塞(へいそく)感を背負い込み、次打席を待った。

 いまだ4番の打棒を期待される7番打者。4度目の打席でやり返すところに凄みがある。八回2死一、二塁。再び好機で打順が巡ると、この試合まで8戦連続無失点を続けていた山口の初球を左中間へ落とし、二塁走者を本塁へ迎え入れた。7月16日横浜戦(横浜)以来となる今季2度目の3安打で自らの持つリーグ最年長猛打賞の記録を更新。必死の形相でGにしがみつき、最終回に望みをつないだ。

 疲れていた。試合前、新井と並んでフリー打撃を行う金本に異変があった。打撃練習で必ず相棒に選ぶ1キロの重量バットをベンチ裏に置き、935グラムの試合用バットボールをたたいた。前日の試合後、クラブハウスで棘(きょく)上筋断裂の右肩を含め、インナーを強化。通常量を超える負荷をかけ、肉体を追い込んでいた。

 4月下旬。1学年下の久慈コーチから気遣われた。「カネさん、練習は軽いバットを使ったら駄目なんですか?」。右肩への負担を考えれば、当然の意見。それでも、金本は首を縦に振らなかった。頑(かたく)なにこだわるルーティンを変えざるを得ないほど肉体は疲労していたが、本番で3本快音を響かせた。

 CSをかけた巨人との直接対決は1勝1敗1分け。金本が今季22試合目のフルイニング出場を果たしたが、勝利を呼べなかった。「状態は上がってきている。本来はあそこ(7番)を打つ選手じゃない」。和田打撃コーチも43歳の底力を頼りにする。残り26戦。あふれ出る鉄人の気迫こそが、今阪神に一番求められているものだ。

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