待ってたぜ～

奇跡Ｖネバーギブアップ！虎ブラゼル誓った

サンケイスポーツ9月17日(土)7時51分配信
　“救世主”の出陣だ！　右大腿二頭筋の挫傷で２軍調整を続けていた阪神のクレイグ・ブラゼル内野手（３１）が１６日、１７日からの広島戦（マツダ）での１軍復帰へ向けて新幹線で移動した。約３週間戦線を離脱していた大砲は、「何としてもチームの勝利に貢献したい」と強い意気込みを語った。

　復活のときが来た。守りのミスで自力優勝を消し、勢いを失った虎を再加速させられる男が、帰ってきた。大きな体に離脱した悔しさを詰め込んで、ブラゼルが敵地・広島に向かった。

　「チームとしてバッティングもいいし、ピッチャーもいい。本当にいいプレーができるチームだから、何とか自分もそこに入って、勝利に貢献できるように頑張りたい」

　雨降る夜の新神戸駅で闘志をむき出しにした。８月２３日の巨人戦（東京Ｄ）で右太もも裏を痛めてから、約３週間。その間に首位・ヤクルトとは９ゲーム差に開いた。優勝の２文字は遙か彼方にかすんでしまったが、諦めるには早い。残り３２試合。起爆剤には最適な大砲が、満を持して１軍に合流だ。

　この日の正午頃、甲子園のクラブハウスを訪れ、首脳陣の前で状態をチェック。室内練習場での指名練習には参加しなかったが、最終確認を完了。坂と入れ替わる形で、１７日に出場選手登録される。

　久慈守備走塁コーチは、「話をしたよ。見た感じでは元気そうだった。ただ、天気が心配だね。雨なら代打でと監督がいうかもしれない」と説明。和田打撃コーチは打順について、「まだ何も決まっていない。あした会議があるから監督と話して。５番？　それなりのところでとは思っているけど」と話すに留めたが、“指定席”の『５番・一塁』で先発する可能性が高い。

　戦線復帰へ向けて、Ｂ砲自身は先発フル出場はのぞむところだ。「トレーナーさんの力を借りて、プレーできる状態になった。準備ができていなければ上がってきてない」と力を込めた。

　実戦で動きを確認した２軍戦３試合では５打数１安打。何より不安だった守備、走塁で手応えを得た。チームが苦しむ今、まさに救世主として広島戦に向かう。

　「けがをしてから早く戻りたいと思っていた。野球はテレビで見るものじゃなくて、プレーするものだと思う。見ているだけじゃつまらない。何としてでも勝利に貢献できるように頑張りたい」

　足りなかったワンピースが戻る。ブラゼルの復帰イコール猛虎打線の復活だ。左の大砲が生み出す“化学変化”が、チームを再び強く立ち上がらせる。