長期ロードに出ます。その前に！

頼れるＷ助っ投や！虎・メッセ＆スタン１５勝

サンケイスポーツ8月1日(月)7時51分配信
　（セ・リーグ、阪神２－０横浜、１４回戦、阪神７勝６敗１分、３１日、甲子園）虎史上最強の助っ人投手コンビや！　阪神はランディ・メッセンジャー投手（２９）が横浜を７回無失点に抑え、スタンリッジ（８勝）につぐ７勝目。２日からは夏のロードだが、メッセは、首位ヤクルトに３試合、先発することが有力だ。次は燕退治を頼んまっせ！！　

　見守る家族に、長期ロードへ送りだす満員の虎党に、最高の決意表明だ。完封リレーの主役は、メッセンジャー。ここぞの場面で“壁”を越えた助っ人が、甲子園をひとつにした。

　「ブルペンが苦しいときにチームに貢献できて本当によかったよ。（七回は）絶対に切り抜けたかった。自分の球を信じて投げられた結果だね」

　課題の場面で最も輝いた。七回、先頭の村田の右前打の後は三者連続三振。何度もサインに首を振った。序盤に威力を発揮した直球ではなく変化球で勝負。ハーパー、金城、渡辺のバットは全て空を斬った。

　「自信のある球を投げたかった」

　唯一の欠点は明確だった。これまで１２試合はすべて５回以上を投げた一方、六、七回途中の降板は４度。五回までの被打率は・１９６なのに六回以降は・４１５まで上がった。榎田も久保田も不在。中継ぎ陣が苦しい今こそ先発が粘るとき。奮起が求められた登板で、チームを救った。六回は三者凡退。そして、七回は圧巻の投球。７回を９６球、２安打０封で７勝目をつかんだ。役目を終えて藤井彰と交わしたハイタッチは、成長の証だ。

　「間隔が空いたから、どうなるかと思ったけどね。頭の中を整理して、精神面を心がけたよ」

　中１５日。シート打撃の登板は断ってブルペンでの自分の感覚を優先。球宴期間中には家族で大阪にある海遊館を訪れ、心を落ち着かせた。「楽しい時間でリラックスできた」。愛する家族はこの日も観戦。イニングを終える度に、一塁ベンチの上のベネッサ夫人と２歳の長女・フランチェスカちゃんに笑顔を送った。９月には第３子も誕生予定。お腹の大きな妻を気遣い、最近は自らキッチンに立つパパは、グラウンドでも頼もしかった。

　真弓監督は「（七回の三者連続三振で）力を出し切ったかな、と思って代えた」と、全力を尽くした右腕を労った。借金を１に減らし、２日から毎年恒例の長期ロード。甲子園に戻るのは１か月後だ。この間、首位・ヤクルトとの直接対決が３カード。いずれも週の後半で、背番号５４の先発は確実だ。スタンリッジと２人で１５勝の優良助っ人コンビの１人は、今季２戦２勝の燕キラーと逆転Ｖの鍵を握っている。“出発式”のお立ち台では声を張った。

　「どこに行っても阪神ファンは素晴らしいから、応援が楽しみだし、（敵地でも）最高の声援を待っているよ」

　最高の声援には最高の投球で応えるだけ。さらに頼もしくなった来日２年目の右腕が、Ｖロードへの使者になる。

最終更新:8月1日(月)7時51分

サンケイスポーツ