負けないけど勝てない？！

４番の意地や！虎・新井、反撃１２号弾

サンケイスポーツ8月26日(金)7時52分配信
　（セ・リーグ、巨人３－３阪神＝延長十回規定により引き分け、１８回戦、阪神９勝８敗１分、２５日、東京ドーム）反撃のノロシを打ち上げ、同点打を呼び込んでも、新井の表情はさえなかった。久々の手応えが残る両手に、悔しさも残っていた。

　「（球の）見極めも大事だけど、どんどん振っていかないと。自分の中では、そんなに状態が悪いなという感じではない。いろいろあるけど、集中してやっている」

　３点ビハインドの四回だ。先頭で打席に入り、巨人先発・小野の内角直球を、豪快に左翼席にたたき込んだ。１２日のヤクルト戦（神宮）以来、１０試合４１打席ぶりのアーチで打線に火をつけると、八回先頭では４番手・ロメロから左前打を放った。

　８試合ぶりにマルチ安打をマークし、金本のタイムリーで同点のホームを踏んだ。「悪いなという感じではない」という言葉通りの打撃は見せた。だが、肝心の好機で２度、タメ息を浴びた。

　一回一死一、三塁の先制機で空振り三振した。１点差に詰め寄った直後の五回二死一、二塁は、右中間へのライナーを右翼手・高橋由がダイビングキャッチ。Ｈランプを灯せず、通路で「紙一重ですね」とつぶやいた。

　２０日の横浜戦（横浜）の一回に適時打を放ってから、得点圏では９打席連続で凡退中だ。さらに、走者一塁の状況でも２の０。ただ、回の先頭では、４打数３安打１本塁打２四球と高い出塁率を誇る。得点圏で硬くなっているかと問われ、「特にそういうのはない」と話したが、結果が出てないのが現状だ。

　「また明日から、大事な試合が続いていくのでね」

　夏のロードを９勝９敗２分けの五分で終え、２６日からは本拠地・甲子園に戻ってのヤクルト戦。前向きにバスに乗り込んだ４番の言葉を信じたい。

最終更新:8月26日(金)7時52分

サンケイスポーツ