夏ばて？又借金

阪神・金本４６４号！“逆告訴”前に一発

サンケイスポーツ8月18日(木)7時51分配信
　（セ・リーグ、阪神４－５広島、１２回戦、６勝６敗、１７日、京セラＤ大阪）阪神は金本知憲外野手（４３）の先制２ランで先行したが、広島に逆転負け。連敗で借金１とまた勝率５割を割った。金本が前日「事実無根」とした恐喝事件が週刊新潮と週刊文春に報じられた日に一発。週刊誌に対し、名誉毀損で“逆告訴”に出る前の一撃も実らなかった。

　俺は戦い続ける－。ちょうど１カ月ぶりに飛び出した一発は、金本の決意表明のようだった。

　二回無死二塁だ。３万３５７７人の注目を一身に集め、打席に向かった。虎党からいつも通りの大声援が送られた。カウント１－１から先発・福井の直球を一閃。ライナーで黄色く染まった右翼スタンドにたたき込んだ。７月１７日の横浜戦（横浜）以来、２２試合＆５０打席ぶりの６号先制２ラン。通算４６４本塁打で歴代１２位のタフィー・ローズに並んだ。

　試合後、さらに１０位の田淵幸一にあと１０本と知らされると一言「目標です」と肉声のコメントを出した。

　不本意ながら、身辺が騒がしい。この日発売の週刊新潮と週刊文春で、共同出資した資金を返済するように恐喝したとして、投資会社役員から警視庁に告訴状を提出されていたことが発覚。前日１６日に球団を通して「全く事実無根であり、記事に書いてあるようなやましい事は一切ないと自信を持って言えます」と完全否定し「直ちに法的処置を含め、断固たる対応をとりたいと思います」と法廷闘争も辞さない構えを見せていた。週刊誌側に“逆告訴”に出る前の一撃だった。

　グラウンドにプライベートは持ち込まない。フリー打撃前はスイングルームにこもって、汗だくになってバットを振り込んだ。ロッカーに続く通路で報道陣に囲まれている新井には「きょうも４番が打つから」と得意の弟分イジリ。野球人として、今やるべきことは分かっている。ただ、ベストを尽くして放った一撃で、これから始まる戦いへの覚悟を示した形になった。

　真弓監督は「本塁打打って、悪いといわれへんやろ」と評した。チームは逆転負けを喫し、１０連勝中だった“本塁打神話”も止まった。とにかく試合に集中し、結果を出していく。

　

最終更新:8月18日(木)7時51分

サンケイスポーツ