仲良く不倫26／倶楽部

「哲夫さん、今度面白い倶楽部に行ってみない?」
恵梨は哲夫にそう誘いかけた
「いいけど、どんなクラブ?」

会員制の秘密倶楽部で、友達の紹介で半年前に入会したばかりの恵梨だったが、簡単に言うとスワッピングの倶楽部だ
昼の１２時から深夜１２時までの営業で年中無休、暮れも正月もやっている
一回の料金がビジターは一人５万円で、会員は２万５千円
入会金がかなり高いが退会の時にそれは戻って来る

中は広くてレストランやバー、サウナにジム、エステも垢すりやマッサージも有り全て無料
それにプールまである
一度の入室で何時間でも居られるという
部屋の数はかなり多く、全ての部屋は外からガラスドア越に中が見える
常にかなりの客がいて、女性の方が何時も多かった
若い人たちもいるが、殆どが４０歳以上
インサートは必ずコンドームを使用する事が決まりで、それ以外の規則は無い
但し、入会時に血液検査もされ、定期的にも受ける義務があった


「どう、行ってみる?」
「是非、連れて行って欲しいな」
「貴方は離して貰えないわよ、きっと・・・強いし格好良いから・・・自信ある?」
「どうかなー?　恵梨にそんな事言われたら不安になって来るじゃ無いか」



「此処よ」
連れてこられた場所は、何処から見ても普通のマンションだった
「最上階から３フロアが倶楽部の専用なんだって」
「ほー、凄いね」
「はっきりは知らないんだけれど、本当は上場している大きな会社が経営しているそうよ」
二人とも服装はビシッと決まっていた

８階のドア上のカメラに恵梨が微笑むと、すーと開く
「いらっしやませ、山崎様」
「高橋さんです・・・今日は宜しくね」
かしこまりました、どうぞこちらにとバーに案内してくれる
会計をしたフロントもバーも素晴らしい内装で、銀座の高級クラブの様だ
飲み物を聞かれ、恵梨はワイン、哲夫にはヘネシーがサッと出て来た


「恵梨さんまた会ったわね・・・今日は一人で今来たばかりなの・・・お連れの方、紹介して頂ける」
「哲夫さん、こちら杏子さんです・・・ここを紹介して貰った友達の知り合いなの」
「杏子です、どうぞ宜しく・・・哲夫さん、お相手して頂けるかしら?」
私は良いからダンスでもしてらっしゃいと言う恵梨に、それではと二人が恵梨から離れた

「隣に座っても宜しいでしょうか?」
直に恵梨は声を掛けられた
「ええ、遠慮せずにどうぞ」
「小池勇治といいます・・・いさましいに、めいじのじ」
「私は恵梨・・・宜しく」

前に手を添え少し扱くと、ムクムクと大きくなって来る
「名前の通りにここ、勇ましいですね」
(年は５０代半ばの中々スタイルの良い、私好みの男。一人目はこの人にしよう)

「いや、勇ましいかどうかは・・・お相手して頂けますか?」
「ええ、喜んで」
「有難う。恵梨さんとお会いするのは初めてですね」
「半年前に入会したばかりで、そんなには来ていません」
「なる程、そうでしたか」


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