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風呂に入る

2007年03月21日 10:03

風呂に入る

家人が風呂を立てたから入らないか、今のうちなら息子ホッケーの練習から帰ってシャワーを浴びるまで時間があるから、と屋根裏部屋の私のところまで上がってきて言う。

そういえばこの何日か寒かったから冷えやすい体を温めようとバスタブに入って何やかや考えていたのだろう。 何日か前に娘が家人にボーイフレンドを連れてきて夕食を一緒にしていいかと尋ねていたらしい。 らしい、と言うのは本人は私が疎ましいらしくこのようなことは家人経由で私の耳にはいる。 それで、その日が今晩だったのだ。

仕事から戻ると食事当番のコックに当たっていた娘はこの何週間か試している酢豚を今日も作っていた。 飯を炊きサラダ酢豚のごく普通のメニューであるが今までにクッキーデザートなどの甘いものか主菜になるものは二つ三つしかレパートリーがなかったことからすればこういう方に興味が行ったのはありがたいことだ。 ビールの小瓶をつまんで居間に入ると家人が今日ボーイフレンドが来るのよ、という。 へえ、それで名前は?と聞くと、娘はそれも言わないらしい。

新聞を読みながら夕食ができるころに息子と同じ年格好の若者自転車で現れ、遅れたことを詫びながら居間に入ってきて自己紹介してすぐに食事にした。 日頃憎らしいことをいう娘は静かに親たちがちびりちびりとボーイフレンドのことを間接的に「尋問」するのを聞いている。 ま、同じ町に住むことでもあり大体の様子がわかり食事中はほぼ会話は両親対この若者ということになり我々親同士も気持ちよくやりとりをして娘の好みがこれなのかと不思議な気持ちがしたもののなごやかなものだった。

息子ガールフレンドはこの何年かで何人か一緒に食事をして慣れたものの娘となると初めてのボーイフレンドの登場となるので我々も興味津々であるのだが、それは当人同士も十分意識しているものだから自然とちょっとよそ行きの態度となり、日頃の食卓が社交の場となる瞬間である。 まあ共通の話題もありその中でその若者も甥と同じ学校でヨーロッパ規模で展開する宇宙開発関連機器プロジェクト研修生としても参加しているらしい。 娘がこの若者とどこで知り合ったのか根掘り葉掘り聞くのは気が引けるので聞かずじまいだった。

食事の後、我々はニュースを見るべく居間に戻ると若い二人は気詰まりな親の喚問が済んだと娘の部屋で息をついていたのだろう。 その後、各自の時間となった。

それで家人も湯船に横たわって温まりながら娘も男友達を連れてくる年頃になったことに感慨をもっていたのだろう。 

今日自転車で仕事場から戻るときに街角にみられる掲示板を横目で眺めれば摂氏5度と出ていてそれは2週間ほど前に同じ期間に15度だったのを思い出すと、寒が戻ったのだな、とも思い、それまでしなかった手袋をはいて自転車で走るのを当然だと思い直した。 これでは季節の順序が入れ替わったようではないか。こういうこともあるのだなあと冬に感じなかったことを今経験しなおしているのだ。 

家人のあと風呂に入るとそこで自分の体もかなり冷えていたのが感じられ、しばらく浸かり温度を上げて汗を出し音楽やニュースを聞きながら湯船でビールを飲んで身も心も解れたような気持ちになったのだが多分もう次の冬までこういうことは無いだろうと思った。

風呂から上がりインターネットで日本のニュースを見ていると徐々に温まっていた体も冷めてきて柔らかかった手の皮膚がかさかさになり手のひらにワセリンを刷込んだ。 普通はペンより重いものは持たない職種なのだがこの何年か手が荒れる。 それは歳なのだろう。 それと今の寒の戻りも影響している。 だから台所の洗い物のあとでも洗剤で落ちた脂気を指に擦り込んでもいる。 何年か前のノルウェーヴァカンスの折、向こうで家人が見つけ近くの薬局でも求められる極寒の中でも脂分を補給するための特別処方のワセリンなのだそうだ。 そういえばもう半世紀も前に生家の夕食後、入浴後に祖父、叔父叔母達が農作業で荒れた手にワセリンを大きな広口壜から塗りつけていたことを思い出す。

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