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ほうれん草

2007年03月11日 14:30

ほうれん草

いつものごとく土曜の青空マーケットを歩いていて何も考えず、献立息子の言うなりにフレンチフライハンバーグにしようと、肉屋がもう何年も南西フランスラングドック・ルーションから何箱も仕入れてハウスワインとして置いているのを2本3本と無くなる毎に自転車の買い物籠に放り込んでいるのだがこれはハンバーグのデミグラソースにいいし煮込みに入れるのにも、また、飲むのにも悪くはないと思いながら挽肉とともに買って、必要なものはあらかたそろったところで町の中心の運河に沿って八百屋がいくつも並んだの長いテントを眺めながら歩いているともうヨーロッパアフリカかどこからか到来の大粒苺がロゼから赤ワイン色になりかけているのをデザートにいいと買ってふと近くを見ると青々としたほうれん草が盛り上げてある。 

日本ではホウレン草は束にして売られており茎か根かというあたりが薄紫色でそこが甘いのだけど大抵は簡単にゆでて鰹節醤油で魚の付け合せで食べた記憶がある。 そういう日本風のホウレン草もあることはあるのだが大抵は丸い葉っぱだけのものが普通のホウレン草なのだ。 日本風のものは飯を炊いて日本食の折にはそうするのだが、さて、ハンバーグと、となるとこちらのものを使う。 そこでフレンチフライはやめにして蒸したジャガイモにスピナシ・ア・ラ・クレームといこうということにした。

今夜の主役である。 作るほうとしてはハンバーグは特別なことではなく気持ちはホウレン草のほうに行っていた。 1kgのホウレン草は砂を落とすためにプラスチックの洗い桶に水を張って入れると砂もなく痛んだ葉もなくまったく新鮮で水を切って琺瑯鍋に入れると山盛りになりそのまま強火にして3,4分ほおって置けば自然と蒸気としなった葉で嵩が減ったものの上下をひっくり返すようにして満遍なく嵩が減るように混ぜた。 これは煮てはいけないもので強火にしておくのだが緑色が暗緑色にならないうちに柔らかくなったところでベシャメルソースを作るものをミルクでゆるめにしたものを加えてかき混ぜとろみが出たら火を止める。 出来上がりは最初の山盛りからすると鍋の半分ほどにもならない。

家族が皆揃い、さて、熱いジャガイモにたっぷりとホウレン草を乗せて味わったのは思い通りで良かったのだがその後、ハンバーグナイフを入れて小片を口に入れるとひどいものだった。 甘すぎる。 子供たちは旨いといって何もなかったように食べ続けるのだが家人と私はうんざりし、何が起こったのか思い起こしてみると赤ワインを入れるところをクリームシェリー肉汁に入れてデミグラソースにしたのだった。 そのとき何を考えていたのだろうか。 1時間ですべて仕上げる最後のプロセスで皆がテーブルに着きかけた時の一瞬の思いのすきまにシェリーが入り込んだのだ。 せっかくの料理にけちがついた。

けれど、それを補って余りある今年第一号のスピナシ・ア・ラ・クレームだったのだからまあいいか、ということでうちの大人どもはなんとか納得したのだった。

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