ヤクルト戦？！阪神らしい試合でした。

虎・良太、７点火つけ！４番固め満塁２点打

サンケイスポーツ2月25日(月)7時51分配信

　（オープン戦、ヤクルト８－８阪神＝九回規定により引き分け、２４日、浦添）俺が４番や！！　阪神は開幕戦の相手、ヤクルト（３月２９日、神宮）とのオープン戦の一回に打者１２人の猛攻で一挙７点。４番・新井良太内野手（２９）が無死満塁で先制の２点打を放ち、打線に火をつけた。沖縄での実戦８試合は打率・３７１。３月のオープン戦も打って打って、開幕４番の座をつかむぞ！！

　４番のイスは誰にも渡さない！！　いや、４番固めは着々だ。真っ黒に日焼けした肌が精悍さをさらに増していた。『３・２９』の開幕相手・ヤクルトを新井良が粉砕した。

　「チームにとってもよかったです。初回にそういう場面でまわってきたので、最初に打ててよかったです。追い込まれてから、何とか食らいつく意識でした」

　一回無死満塁。制球に苦しむ５年目・八木を威圧感たっぷりにニラみつけた。外角球をバチン。逆らわず、右方向に流した。二走・大和も快足を飛ばし、生還。縮こまる左腕を打ち砕いて一挙７得点を演出。相手ブルペンを早々に、ハチの巣をつついたような状態にさせた。

　「（満塁機で）いろいろとやっちゃいけないことを考えていた。三振とか。頭の中で整理してやったのがよかったです」

　八回にも左前に弾き返し、絶好調のまま沖縄を離れた。紅白戦を含めた実戦８試合で打率・３７１（３５打数１３安打）、８打点は伊藤隼と並んでチームトップタイ。一発こそないが、４番としての責任を十分に果たした。

　昨季は自己最多の１１０試合に出場。打率・２８０、１１本塁打、３２打点の成績をあげた。４番にはシーズン後半から４７試合座った。兄・貴浩の６４試合に次ぐ数字。だが、Ｂクラスが濃厚となってからの抜てきに首脳陣の評価は半信半疑だった。

　キャンプイン当初、和田監督の４番構想の本命は貴浩だった。対抗＆伏兵的存在だった良太は３キロ増の体重１００キロでパワーアップさせ、宜野座では朝から晩まで練習に没頭。夕食後には宿舎に隣接する室内練習場で打ち込みをした。

　いかに強靱な体でも悲鳴をあげないはずがない練習量をこなすと同時に頭の勉強もしていた。スコアラーの部屋をノックしまくった。「熱心に訪ねてきた」と話す井沢チーフスコアラーによると良太の訪問は実戦の前後が特に多かったという。スコアラーが別の業務のため途中退席したときも、良太は自分で再生＆巻き戻しボタンを押し、自分のスイングや相手の配球を長時間、研究した。探求心が、ついに実を結んだ。

　指揮官はキャンプ終盤、良太の打順について「昨年、あれだけ４番を経験しているんで、もちろん候補の１人になってくる」と明かした。主砲テストで満点回答。開幕４番がみえてきたが、良太に気の緩みはない。

　「続けるだけ。内容もよかった。ああいう打席を増やしていきたい」

　初夏の那覇から、寒空の伊丹空港に降り立った。オープン戦２試合で打って４番固めに入ったが、『３・２９』にサクラを咲かせるために主砲として３月も打ちまくる。

最終更新:2月25日(月)7時51分

サンケイスポーツ