- 名前
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- 基本的にメル友募集ですがご近所ならば逢いたいぜ。 クリエイター気取りのバカです。 ラ...
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【魔法少女っ】47-2、ベストカップル
2011年12月01日 07:23
ここに、ひとつの空き瓶がある。
「Ozine-Gaizer」。炭酸系清涼飲料水。ぶっちゃけサイダーとかの仲間だ。その空き瓶のフォルムは独特で、マニアならば喜んで空き瓶を買うことだろう。
しかし、田舎町にジャンル分けされる香住町ではそんな理解あるマニアは皆無で、その空き瓶は無造作にうち捨てられていた。
「なかなかの素材だな」
そこに目をつけたサダムは空き瓶にを拾った。拾う神は悪魔だった。
そんな日から数日がたって、校内の掲示板に、ある結果が張り出された。
「今年の学内ベストカップル大賞」
謎の選考委員会がゲリラ的に行うコンテストである。生徒会直下の機関だが、メンバーは誰かは公表してねぇ。目的は模範となるペアを示す事で、生徒の健全な育成という大義だが、単に面白がるイベントにも見える。
今回ベストカップルに選ばれたのは、高等部3年の北町あきらと同じく南館恵(めぐむ)。名前だけ見ると、前者が男で、後者が女っぽいが、実際は前者が女で後者が男である。だが、後者、つまり恵はなんというか、女が男装してるかのような外見なので、レズビアンにも見えなくもない。
「あらあら。わたしと茜ちゃんじゃないのね~」
掲示を見て残念がる琴。
「……ん。致し方ない。……選考委員会は秘密機関。……調査時期がおまえの転入前だったかもしれぬ」
琴は淡々と有希にフォローされた。
「……だが、それならば、茜は小春と一緒に選ばれてもおかしくない。……調査機関に見る目がないだけやもしれん」
「うーん。次回は取れたらいいわねぇ」
「……別に賞品とかはないぞ」
「あらあら、けちんぼねぇ~」
賞品はないが、名誉はつくらしい。
「あうあうあう~」
祝福される揉みくちゃで焦りまくりの美少女。北町あきら。
「ふっ。大丈夫かい?」
手を差し出す麗しい男。南館恵。
「うん。ありがとう、メグッペ」
手を掴むあきら。その瞬間、どっとわいた。
「とみたけフラッシュ!」
すかさず撮るつかさ。つかさのみならず、素人なカメラも多数。
「あうあうあう~僕はずかしいよ~メグッペ~」
「ふっ。恥じることはない。でも顔真っ赤でかわいいよ」
「顔から火が出そうだ~あうあうあ~」
「ベストなんたらなんかどうだって良いわよ~。それよりダルダルだ~」
演劇部室。体調不良を訴える麻衣子。まだ生理痛が続いているという。早く治って、勉強に打ち込みたいのに。辛い。
「あ、あれですっ。たまには休めっていう神の啓示ですっ」
と茜がフォローを図る。
「神なんていないよっ」
「小春に同感。休んでも休まらない。そんな感じ」
「でもやはり異常ですわね。まだまだ続いて痛みが晴れないならば、医師にもう一度診てもらうべきですわ。あるいは欠席して静養するとか」
でも欠席はプライドが許しそうになかった。
「そうね。明日は1日休んでみるわ」
千歳は驚いた。麻衣子があっさり提案を受け入れてたからだ。恐らくその痛みはプライドより優先すべき大局なのだろう。
続く!
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