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シャルウィーダンス

2009年04月21日 12:00

周防監督作品は、テレビで見てすっかり気に入っていた。しこふんじゃったと、えーっ…ド忘れ(汗)、あの…坊さん物の…。現代、あまり陽の当たってない世界にスポットを当てる。廃部寸前の大学体育会、それも相撲部。或いは、僧侶の修行の世界。それもマニアックおたく必然の成り行きとして挑むのではない。ありふれた、さして夢も目標も持てずにいるような若者がふと、またはしがらみでいやおうなくとか。その陽の当たらない世界に踏み込んでしまう。そうでもなければ、有り得ない。意識の低い若者。ところがやがて、その暗くカビ臭く見えた世界に取り込まれる。実は豊かなその世界。豊かさに目覚める。騒々しいだけで潤いのなかった彼の無彩色で未熟な人生に潤いと彩りを与えていく。ある意味、現代の通過儀礼。子供じみて怠惰若者は、意識ある大人としての青年になる。で、そんな大上段の話じゃない。もっと、軽い、軽妙な。現代のおとぎ話ユーモアヒューモアと言うか。主演本木の頼りなくも愛すべき、そして成長する青年像。最高!
日テレが大スポンサー。当然、この前2作のテレビでのオンエア。そして、新作の大々的なテレビでの前宣伝へと。これ、最近のテレビ局制作の映画の、公開前の常套手段。いやがうえにも期待は高まる。実際、シャルウィーダンス中年の自分には身近なようで。前2作とはっきり違う。若者成長物語ではない。疲れた中年男が主人公。通勤電車から覗く駅前のうらぶれたダンススタジオ。ある日、ふと。愁いをたたえた美女の横顔。一瞬。せわしない殺伐とした日常に埋没しきった男。それは、自分でもあるか…そして、夢。ある意味、夢…
とても期待して。公開もそこそこ。そして、期待は満たされ。いや、期待を越えて。なにより役所。うなぎの主人公も素晴らしかったが、この主人公はまさに彼そのものような。個性が薄いようでいて、あらゆる個性を自分のものとする。無器用で退屈な会社人間。ありきたりの夫、父でもある。疲れ果て萎え切った情熱。しかし確かに埋め火のごとく情熱は秘められて…
自分が、ありきたりなサラリーマンから役者の世界の端っこに踏み込んだこと。その契機に、この作品は明らかになった…

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