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- 71歳
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横溝、角川、市川
2009年04月16日 08:10
横溝正史作品を角川春樹がプロデュース。市川昆が監督する。この作品群、スポンサーを沢山つけることによって可能になった和製大作映画の先駆け。まんまと乗せられて、結構見に行った。基本、ミーハーなの、で世間的話題には影響受けやすくて(笑)ただ、第一作の犬神家の一族は見に行かなかった。ミーハーを釣ろうとするあざとい制作意図に対する反発か。ミーハーな自分に対する自己嫌悪か。ただ、あとあとテレビで見た作品はなかなか面白かった。横溝、角川、市川作品の全てがそこにはあった。地方舞台の、古い日本の伝統と因習に由来する怪奇ミステリー。潤沢な制作費を背景に贅沢な配役。美術的なこだわりとカメラワークが独特の映像美をもたらす。そして、監督得意の軽妙なくすぐりがホラー的な映画の緊張を適度に解きほぐす。
高峰三枝子の存在感。旧家の厳格な女主人そのもの。贅沢な配役のたまもの。そして、息子への無償の愛情。岸壁の母的な。現代に生きる我々には薄れ去った… 古社に伝わる三種の神器に由来する死に様の異形の美しさ。その映像美は映画のスケールに支えられる。市川監督の手柄。この犯罪の背後に隠された長年の因縁、そのもつれたしがらみを暗示。この後の市川金田一物を貫く不気味な映像美となる。そして、戦争と言う時代性を孕みながら、普遍的な家族間の確執と言うテーマに帰結する。女王蜂から極門島へと。
口紅にミステリーの佐多の遺児中井貴絵。商品売り出しの為の露骨な商業主義の背景。恐ろしく大根な演技やイモっぽい雰囲気。それもこれも映画を彩るチャーミングな魅力になる。鬼頭3姉妹の病的な色気。長姉役浅野ゆう子はまだ大ブレーク前。全て、懐かしい。横溝、角川、市川と言う偉大なエンターティナーのコラボ。エンターテイメントとしての映画の真髄。
ATG制作、中尾彬金田一の本陣殺人事件などもあったが。やはり、角川と市川。そして、石坂金田一。大女優、貫禄の犯人。アイドルタレントの美少年、美少女達。それは、市川最晩年の犬神家のリメイクまでも…
まあ、現在テレビ版、稲垣金田一も結構ハマり役かな。おたくな雰囲気とホンワリ感がいい。いずれ映画版が制作されることを…
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