- 名前
- たけ
- 性別
- ♂
- 年齢
- 71歳
- 住所
- 千葉
- 自己紹介
- 秘密
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その人、会ったことない。何故顔が…
2010年02月26日 07:20
会ったこともないその人。でも名乗ったから、ああ、あの人って。そして、見たこともないその人の顔なのに。何故かはっきりと分かったと。目が覚めてもその顔をはっきりと覚えていたと言う。
その人と妻との関わりは、妻がPTAの役員をやっていたその何年も前の話。その人に、課外活動の手配の仲立ちをしてもらったらしい。ただそれも子供の同級生の母親であるその人の奥さんの紹介。奥さんに間に入ってもらっている。その人、課外活動の当日に手伝いに来た訳でもない。だから当然、顔も見ていないし声も聞いていない。一応、名前を知っていただけ。だからもちろんすっかり忘れていたのに、と。初めてなのに知り合いのように話したらしい。ただ、何を話したかは思い出せない。なんとなくいつものああ言う夢みたいで。なんか気味悪くってって…
夜帰ると、蒼ざめた顔の妻。あの、朝話したあの人が。亡くなったって。通勤時の脳出血。電車で気分が悪くなり。途中の駅で降りて、そのまま… それがどうも朝のあの時間のことだったみたい…
そして、翌日。夜、帰宅する。と、更に蒼ざめた妻の顔。実は… 子供の同級生のお父さんだし。あの人の通夜に行って来たんだけど。祭壇の初対面の遺影、あの朝、夢で会った人だったって…
彼女はもちろん霊能力者を自称、公言している訳ではない。多分、こういう話は夫の自分以外にはしたことがない。彼女は理系にも強くて、何事も科学的に考える。女性らしい情緒的に思考するタイプじゃない。ただ、子供の頃から祖父母が死んだ時など同様の体験をしてきていて。当時は同居をしていた訳だが。それにしても、祖父母と夢で改めてお別れをしたと言う。そんなものだと思っていた。それ以上何なのか分からないし。なんとなく誰にも言えなくて…
自分も打ち明けてくれたのは結婚してしばらくしてから。ガチガチ無神論者の自分を前にしては馬鹿にされるのがおちと思うのが自然。寝物語にふとって感じで、時々。少しずつ、話しずらそうに。でも、話すことで自分の重荷を軽くしているようなそんな感じで…
それにしても… その人は家族にも、いや誰にも看とられることもなく、出先のそれも無人駅のホームで亡くなった。会ったこともないわずかな関わりを持っただけの妻の夢に、ほぼその時に出て来たなんて。そして、その初対面の彼の顔が間違いないことを妻は遺影で思い知らされる。どうしても説明がつけられない…
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