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彼女の思いやりは"能力"。そして…

2010年02月22日 09:10

数年前、義父が亡くなった。新盆に妻が義弟と一緒に長年連絡の取れなくなっていた義母のI城県の実家を墓参りを兼ねて訪ねた。
義父は生前、義母の遺骨を義母の実家の墓地に分骨していた。義母は後半生、脳卒中後遺症で体が不自由になった。帰郷も思うにまかせない。義父は可哀想に思い、気にかけていたらしい。
かつての分骨の旅には、自分達夫婦が同行した。ただ、義父はもう一度墓参りをしたいと思い。そして、音信の絶えた義母の実家、義姉家族をとても気にしていた。弟からもそのことを伝えられていて。そして、妻は姉弟で義父の最期の思いを遂げる旅に出掛けた…
案の定、義母の姉、伯母のご主人は亡くなっていた。伯母も施設行き。実家には精神病で寝たきりの従兄弟が一人暮らし。彼には当然妻子もない。彼の弟妹二人、妻の従兄弟達だが、随分前に自殺で他界している…
なんと、墓地は既に廃棄されていた。ひとつの家族が消えていく悲惨な話。お骨はご主人の親戚が義母の分骨も一緒に引き取ったらしい。そのあとは分からない。とにかく事実の確認が出来ただけ。何もしてあげられなかったと…
実はその墓参り当日の朝、両親揃って夢に出てきたと。朝食の席で。母親はなぜか寝たきりになる遥か前の元気な姿。車椅子の最晩年の父親をしきりに気遣っていて。生前母親は逆に父親に介護されていたんだけど。母親は綺麗好きで、晩年重い障害を背負った自分を乗り越えるのにとても苦労したんじゃないかと。妻はいつも思い返していて。だから元気で出て来たのかなって。そして、ふたりで姉家族を気遣う話をしているようだったって。この話、妻の両親を、両親の思いを、思いやる話。だから超能力やら超常現象などとは無縁な話。死者の思いにも思いをはせる彼女の人間性を物語っているだけのよう。しかし、彼女の゛夢゛は時としてそれだけに止まらない。
彼女が朝の寝起きに語る゛夢゛ それがたまに予知夢ようで。自分は大抵朝に聞いているので。間違いなくその夢が何の情報も加えられていないと断言出来る。彼女、そういう夢はたまにしか見ないが。出てくる人は結構色々。母親、叔父から、子供の同級生自殺した母親まで。必ずその人達が亡くなった日の朝に、夢で会い、朝のうちに自分に語ってくる。ちょっと変なのって。だから本当にその人達が亡くなった前後。で、その日の夜帰宅して、夕食の席。妻が、やっぱりって。そんな事が何度も… 

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