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プロ意識

2007年10月12日 00:56

 自分がパスタ屋で働いていたのは1年程でしたけど、その中で自分が一番身について良かったと思えるのは、実はレシピや調理技術なんかじゃ無くてプロ意識みたいなものだったと思いますよ。




 自分が入社後に配属されたお店は、カウンター中心の小さなお店でしたからホールからキッチンまで全てを2~4人でこなす訳ですが、それだけに各人が全ての事を出来なければ駄目って感じのお店でした。

 お店で働き初めて最初は洗い場からのスタートでしたけど、いきなり初日に「お店のメニューを翌日までに全て暗記してきて」という宿題を店長から出されたんですよ。自分は頑張って覚えたつもりになって翌日店長のテストを受けましたけど、結果は不合格でしたね。

 自分はメニューにあるパスタの名前や値段は完璧に覚えましたけど、店長が求めていたのはそれだけでは無かったって事。

 パスタ屋のメニューですから似たようなパスタも当然沢山有りますし、カタカナパスタ名が苦手な方や外人さんにも解り易いようにって事でメニューに小さく番号が振ってあったんですよ。

 店長のテストは「8番のパスタは何?」みたいなものだったと思いますが、自分はそこまでは覚えておりませんでしたから当然不合格。店長曰くなんでメニューくらい覚えられないんだと。



 翌日再度テストをしてもらう事となったのですが、実は再テストでも不合格で「もう明日から来なくてもいいよ」と・・・

 再テストの内容は「トマト味のパスタが食べたいんだけど・・・魚介類ならどんなパスタが有る?」って感じの内容だったと思います。確かにメニューには食材も書かれていましたけど自分だって食べた事のないパスタの内容まで解りませんって。使う食材の違いや味付けの微妙な違いだけで似たようなパスタは沢山有りましたからね。



 確かに店長の言ってる意味は良く解ったんですよ、お客様がどういった形で注文するかはお客様次第ですからね。注文を取るのが仕事だとすれば最低限メニュー1冊を丸々覚えるくらいの事は必要だろうってね。

 純粋に仕事って事だけを考えれば本当はそこまで覚える必要だって無いのかもしれない。8番のパスタをお願いって言われれば、自分がメニューで8番のパスタを確認すれば良い事だけだから。だけど・・・





 今日はメニューって事で書きましたけど、これは多分すべての事に対して言える事だと思うんですよ。実際にやってる事は、ほんのちょっとの差なのかもしれないけど、そのちょっとの差を出来るかどうかって事が実は意外にも大切な事なのじゃないのかなって。

 自分はプロを感じさせる人の仕事ってのはスマートだと思うし、見ていて気持ちが良いですよ。例えそれがどんな職業や職種であったとしてもね。



 その後は三度目のテストでようやく合格をもらい、無事なんとか首もつながりましたし、ホールでの注文取りも任されるようになりましたけどね。

 今でもグラスに触れる氷の音を聞くだけで、お冷が空だろうと思ってしまうあたりがその頃の名残ですかね・・・

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