- 名前
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- 基本的にメル友募集ですがご近所ならば逢いたいぜ。 クリエイター気取りのバカです。 ラ...
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【魔法少女っ】66-2、ネオバビロニアの真実!
2012年03月25日 20:53
声はすれども姿は見えず。多分、塔のどこかにいて、場内放送で声を伝えているのだろう。
それにしても、彼は何を以て「茶番」としたのだろうか?
「これまでの全てが茶番だ」
声を無視するかのように、アドルフは小さな身体の小さな嘴で、スターリンの救出活動を継続していた。
「ぴよぴよ!」
彼は怒っていた。
「茶番だと?ネオバビロニアの侵略すら茶番だというのか、お前は」
代弁したのは、久保田先生だった。いや、ここは学校じゃないから一介の男、久保田隆義と表するべきか。
しかし「声」は冷徹だ。
「そうだよ!とんだ茶番さ」
「んな!」
「ワッフルの大半を支配し、この世界に攻めてそれなりの結果を残しても、余は満足できなかった」
「ふざけるな!」
久保田は叫んだ。
「ワッフルとネオバビロニアの戦争で、双方とも沢山の犠牲者が出たんだ。それを茶番だと!?」
「クポーはまだまだ若いですね」
サラかたしなめる。
「僕とそんなに変わらない歳に見えるが」
「見た目よりは歳を食ってますよ。とにかく、王たるもの、怒りは静かに燃やすべきです」
サラは東の国の
統治者として、久保田に道を示した。
「うぼわ~」
スターリンは自力で瓦礫から這い出てきた。
「ぴよぴよ」
「大丈夫ですか?肩を貸しますっ」
「かたじけない」
茜とアドルフに肩をあずけて、安全そうな位置まで移動する。
「死んでなかったか。だが、もう用済みだ、スターリン」
と、「声」はスターリンに告げた。
「典型的な悪役発言ですわね」
「名誉の為に言うと、スターリンはよくやったが、もはや世界征服が馬鹿らしくなったんだ」
「皇帝は、満たされなかったわけですね」
スターリンは怒りもせずに座り込んだ。
「私としては侵略は好きでやっての事。皇帝の意向はともかく、悔いはありませんよ」
「そうだな。スターリン、お前の魂は純粋に世界征服を願っていた。だからこそお前を司令官にした」
「ぴよ」
「アドルフ、お前の魂は妹を殺されて世界に復讐を挑み破れた者」
「チャウシェシュクとサダムはご存知の通りだ」
皇帝の声は一方的に語る。
「ネオバビロニアは各々の願いの下、動いていたのだ。だが、それも茶番だ」
「さっきから聞いていたら、茶番茶番ってうるさいのよ!」
麻衣子が叫ぶ。
「茶番なめるな、なのよ!演劇はね、誰一人欠けても成立しないのよ!」
「さしずめ、余は「巨大な悪」という配役かな」
笑いながら、皇帝は言う。
「違うんだよ。余はね、悪役じゃないんだよ。余はね、ただ欲しいものがてに入らない、可哀想な悲劇的主役なんだよ」
無音。
誰も突っ込めなかった。
ギャグ的にもシリアス的にも。
続く!
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