【魔法少女っ】66-1、さらば魔法少女隊！

「良かった探しその78。わたくしには小春がいますわ」
小春の手を握る千歳。
「ばかな。データではカーマインとコバルトの方が相性強いと」
たじろぐパトラッシュ。
「そりゃ同じ妖精が担当ですもの当然ですわ。その意味でわたくしのベストパートナーは有希さんですわ。しかし」
千歳は一呼吸間を置いた。
「わたくしと小春にはそれを越えたものがありますわ」
繋いだ手の力を強める。小春には痛みすら感じる。

「ハッタリを！どんな技だろうがしのいでくれるわ」
衝撃波の壁をバリアがわりにしてパトラッシュは構えた。

「大体わかったよ！」
小春も千歳の異図が伝わり、その合体魔法の準備を行った。
「コバルトブリザード！」
「デイトナウィンド！」
合体！
「合体魔法っ！ヒーリングメガウィンター！！」
繋いだ手から、猛烈な吹雪が巻き起こる！！

「うわあああ！俺は寒いのはいやだあああ！」
衝撃波の壁ごと、大雪を被り生き埋めになるパトラッシュ！　

「浄化！！」
ばごおおおおん！！

雪山がぶっ飛ぶ。

「うおあああ！皇帝、申し訳……ありませんっ」
ばたり。

パトラッシュは浄化され、セントバーナードな妖精の姿で倒れた。


「茜、こっちの絆も負けてられないわよ」
「はいですっ」
なんだか久しぶりな出番だなぁ、主人公なのにと思いながら、茜と麻衣子はスターリンと渡り合う。
とりあえず、スターリンさえ倒しておけば、香住町地上はなんとかなる筈だ。
「そうはイカの姿焼きだ！」
フルパワーの魔力でふたりをいなすスターリン。
「ラスカルの仇として、お前らを粛清する！レッドパージ！！」
赤いビームを放つスターリン。
当たらなきゃどおってこたないけど、壁をつん抜ける威力だ。
「パール、メガソーラ！」
光の攻撃魔法で応戦する麻衣子。
「カーマイン、クリムゾンっ」
多数の巨大な火の玉をなげる茜。
部屋じゅうがもうなんだか。
「わわわっ部屋が崩れちゃうよ？」
小春が叫ぶ。

「潰れる～」

どぐわしゃああ！

……
…………。

千歳の飛行魔法でどうにか助かったが、スターリンの身柄は崩れた階の瓦礫の中だ。
「ぴよぴよ！」
小さな身体で瓦礫を掘り起こし始めるアドルフ。
「そういえばスターリンさんはアドルフさんのお友達でしたっ」
アドルフを手伝う茜。
「でも敵だし……」
呆然と見ている他のメンバー。


「やめろ」

その時、大きな声が轟いた。


「もう、茶番はやめろ」


続く！