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官能小説:「Relief」

2010年10月24日 19:19

今日はこんな作品です。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ●私を強く抱きしめて。今は貴方だけを感じていたいの

ホテルレストランで夕食を済ませ、本田茉莉香(ほんだまりか)と
  西納慎悟(にしのしんご)は部屋へ戻った。

  部屋の窓からは、南国特有の植物が生い茂っている様子が見える。
  日はすでに沈んでおり、昼には見えていたオーシャンブルーは闇に包まれ波の押し寄せる音だけが聞こえている。

  「早いわね、もう明日帰国かぁ」

  茉莉香は溜息交じりでベッドに座り込んだ。

  「楽しい時間はあっという間に過ぎるものだよ」

  西野は苦笑しながら茉莉香に近づく。

  「海で泳いだし買い物もたくさんしたし、ゆっくり体を休めただろう?」
  「うん、まぁそうだけどさ…」

  茉莉香は休み明けの出勤を考えると気が重かった。

  茉莉香の職場はとある商社。いわゆるOLをしている。
  仕事そのものには不満はないが、職場人間関係で悩まされていた。

  仕事中にも拘らず平気で陰口をたたいたり、噂話で盛り上がったりする同僚達に日々イライラを感じている。
  お互いの足を引っ張り合っている様にさえ見える。

  (別に他の人がどうだって構わないじゃない。いい大人なんだし噂話で盛り上がるなっつーの!)

  茉莉香はこの輪の中には決して入らないと決めている。
  しかし、いちいち話しかけてくる人もいる。

  放っておいてよ!

  と何度声を荒げそうになったことか。雇用情勢さえ悪くなければ、
  すぐにでも転職するのに、とさえ考えている。

  当然、今回の旅行も周りから散々突っ込まれた。

  「結婚するの?婚前旅行?」

うんざりして逃げるように国外脱出したのは言うまでもない。

  「また仕事のこと考えているの?」

  西野茉莉香の横に座り、優しく頭を撫でる。

  「うん…」
 「悪い癖だね。休んでいる時も仕事のことを考えるなんて」

  優しく微笑みながら西野茉莉香の額にキスをする。
  額を通して西野の体温が伝わってくる。

  「慎悟君…」
  「ん?」
  「…」

茉莉香は何も言わず抱きついた。これは茉莉香からのサイン

――私を強く抱きしめて。今は貴方だけを感じていたいの――

  もう何年も続いているこのサインを、西野はすぐに受け止める。

  「茉莉香…」

  西野茉莉香の身体をギュッと抱きしめた。

  ●はぁ…あん…ねぇ、ここも触って?

  ベッドライトの柔らかな光は、横たわっている2人を照らしている。

  何度も唇を重ね、そして舌を絡ませる。キスをしながらも、西野の手は茉莉香の身体を愛でている。指の動きが繊細で何とも心地が良い。

  茉莉香の乳房を両手で揉みほぐすと、だんだんと息遣いが荒くなっていく。

  「ううん…いい…」
  「ここ、硬くなっているよ」

 乳首を指でコリコリと摘み、口に含んで強めに吸い上げる。

  「ああっ…いいわ…」

  茉莉香の感じている様子に、西野は気を良くしていく。

西野にとって茉莉香は生涯2番目の恋人合コンで知り合い、
  初めはぎこちない感じがあったが、

  『茉莉香を想う気持ちは誰よりも負けない』

 と猛烈にプッシュした。茉莉香はこの想いに心を掴まれた。

今までは『気持ち良ければそれでいい』と快楽を重視している
  部分もあった。

  そんな中、西野付き合うことで次第に考えは変化していったのだ。
  はっきり言って西野テクニックは、今まで付き合った人達の中では上手い方とは言えない。

  しかし、西野から溢れ出る茉莉香への想いが、唇、手、肌、全身、全てから伝わってくる。そして茉莉香の体と心を熱くさせる。

  「はぁ…あん…ねぇ、ここも触って?」
  「わかったよ」

  乳房愛撫だけで既に下腹部の奥は熱い蜜が溢れている。
  そこの茂みの奥にある熱を帯びた箇所を触って欲しくて堪らない。

  西野は焦らす様に花芯の周りをなぞり、不意に中心をキュッと摘みあげる。

  「んんっ!いっ…はぁっ…」

  茉莉香の身体はビクッと反応し身体を反り返す。
  要求に忠実に従い、西野は舌を使いさらに刺激を送る。

  強弱をつけてジュルジュルと吸い上げ、蜜壺に指を入れて
  グチュグチュとかき回す。旅先という解放感もあり、声は大きくなる。

  「ひゃぁ!ダッ、ダメぇ…!」

  茉莉香は頂点に達した。その様子に西野は満足そうにしている。

  「茉莉香…凄く綺麗だよ」

  西野は優しく口づけをし、茉莉香の身体にゆっくりと覆いかぶさる。

  「一緒に気持ち良くなろう?」
  「うん」

  両足を開かせ蜜が湧き出ている個所に向かい、男根を一気に突き刺す。
  ヌチュッと淫靡な音をたてる。

  「ああ…熱い…」
  「茉莉香の中も熱いよ…動かすよ」

  動く度に粘液の音が部屋中に響き渡る。
  身体がぶつかり合う音が激しさを物語る。

  「はぁっ…しん…ご…く…」

  目を潤ませ、茉莉香は西野の肩へ手を伸ばす。
  西野もまた茉莉香の両肩を掴み、荒々しく抱きしめる。
  そして徐々に動きを速める。

  「茉莉香…もうイきそうだよ…」
  「うん…私も…ああっ、イっちゃうっ…」

  西野の熱いものが、茉莉香の中で解き放たれた。

  ●ずっと大事にするから。これからもずっと…

  二人はそのまま眠ってしまい、先に西野が気付いた時には夜明け間近だった。

  「茉莉香、起きて…」

  心地よい眠りから起こされ、茉莉香は少し不機嫌そうな表情を見せる。

  「ほら、外見て…」

  西野に急かされてガウンをまとい、窓から外を眺める。
  少しずつ昇ってきた太陽が亜熱帯の森林を照らしている。
  植物が鮮やかさを取り戻し、透き通った海はキラキラと輝いている。

その自然のスケールに、茉莉香は感動し涙を浮かばせている。

  「凄い…」

  言葉を失っている茉莉香の背後から、そっと西納が抱きしめる。

  「俺さ…何があっても茉莉香をずっと大事にするから。これからもずっと…」

  茉莉香は驚いて振り返る。

  西野は真剣に、でも優しさが溢れ出る笑顔茉莉香を見つめている。まるでこの雄大な自然の様にさえ見える。

  大粒の涙をポロポロ溢しながら、西野からのプロポーズに大きく頷いた。
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 如何でしたでしょうか。

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