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こんな官能小説は?

2010年10月22日 23:37

官能小説作品 :「私の秘密」  ペンネーム:綾さん
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  ●子犬のようになく彼
  
隣から、すやすやと寝息が聞こえる。
  時折小さくうなる声に私は思わず息を殺した。

  もともと遠距離恋愛だった私と彼。同棲をはじめてまだ3ヶ月。
  付き合い自体はもう2年にもなる。

  なのに…そう、セックスレスだ。

  彼と私は年の差1つ。けれど、彼は私が初めてでしかも淡白だった。
  そのせいか、1ヶ月に1回ホテルにいければいいほう。
  前の彼とは濃密な関係だった私にはかなりつらかった。

 何より…隣に眠っているのに、すぐそばに肌を感じるのに、
  何もしてこない彼にいらだっていた。

  そんなある夜。

  お酒を飲んだ私は、普段はなかなか素直に甘えられないけれども、
  ここぞとばかりにキスをねだる。
  首に手を回し、唇を押し付けて。
  まだ少しぎこちない彼の舌を優しく愛撫して。
 
  「ね、ひろちゃんのここ…すごく硬くなってるよ?」

  くすくすといたずら交じりにささやいて、いとおしいそれにそっと手を触れた。
  それだけで「くぅ…ん」とまるで子犬のようになく彼。
  それに気をよくした私は、すっと背中に手を伸ばす。

  「ひろちゃん、ここ弱いよね」
  服の上から背筋をくすぐるだけで、彼の甘い声が耳朶をくすぐる。
  それが気持ちよくて、もっと聞きたくて、
  私は肩甲骨から背骨をたどり、尾てい骨のあたりに指を滑らせた。

  「あ、そこ…あや、だめだって」
  身をよじって私にすがりつく彼。
  それが楽しくて何度もくすぐっていると、急に激しく唇を押し付けられた。

  「んっ…ぁ…」

  息もできないくらい激しいキス。それに指が止まると、
  今度は私の服の上から彼の指が踊りだした。
  「どうしたの?つんと立てちゃって…感じてる?」
  耳元で笑い混じりのささやき声。
  それと同時に乳首を引っかく指。

  服の上からのもどかしさに私は背をのけぞらせた。

  「こっちも好きだよね?」
  「アッ…そこ、だ、め」

  背骨をすっと降りる指。同時に攻められる乳首
  けれど、それが唐突にとまった。

  「ひろちゃん?」
  いぶかるように彼を見ると、彼は困ったように笑ってこう告げた。
  「ごめん、眠くなった」

  ここまでしておいてそれはないだろう。
  正直そう思ったが、
  よく考えれば彼はもともと朝型人間。
  夜10時を過ぎれば眠くなる人だったことを忘れていた。

  すっかりやる気がなえた私は、あきらめ混じりにため息をつく。
  「ん、おやすみ」
  ちゅっと軽くキスをしてくるりと背中を向けた。
  そうすると、1分もたたないうちに寝息が聞こえる。

  「ひろちゃんのばか」

  つぶやいてもう一度大きく寝返りを打った。
  それでも彼は目を覚まさない。

  それをしっかりと確かめると、もう一度彼に背中を向けて横になる。

  ●びくりと体が震える

  「っ、」

  少し体を丸めるようにして胸元に手を当てた。
  さっきいじられた乳首じんじんとうずいて仕方がない。
  そっとパジャマの下に手をいれ、薄いシャツの上からそっとこすってみる。

  「ぁ…」
  思わず声が漏れてしまうくらい、気持ちいい
  ひとりエッチは初めてじゃない。

  けれど、隣に彼が眠っていてするのは…初めてだ。

  「ぅ、ん…」
  彼を起こさないように声を殺す。
  ゆっくりと円を描くように胸のトップをこすり、
  左手ズボンの上から太ももに。

  (綾のここ、すべすべできもちいいんだよね)
  頭の中で彼の声がこだました。
  いつもされるように優しくなでさすり、右手は少し強くつめを立てる。
  それだけでこらえきれずに体が震えた。

  (こうするの、好きでしょ)
  かりかりとくすぐるようにつめをたてると、じんわりとショーツがぬれるのがわかる。
  その感触にもっとほしくなり、右手をするりとショーツ差し入れた。

  (ほら…こんなにぬれて…)
  「ァッ」
  小さな喘ぎ声が漏れる。茂みの奥はぬるりとぬれていた。

  「ん…」
 不意に、隣から寝言が聞こえる。思わず体を硬直させるが、
  とろりとあふれる蜜に触れた指は止まらない。
  なけなしの理性でなんとか手を止め、

  「ひろちゃん…?」
  小さな声で呼びかけるが、返事はない。
  それにほっとすると同時に、
  いけないことをしているという背徳感と官能の波が押し寄せた。

  「…っ、ぁ…」

  必死で声を殺し、敏感な真珠を指で転がす。
  冷え性な指先の冷たさとそこの温度差に思わずびくりと体が震える。

  (ん?ここ、いいの?ほら、震えてるよ)
  まぶたを閉じるとあるはずのない腕の感触。
  抱きしめられていると空想しながら指はゆっくりと割れ目を動く。
  
  くちゅり…と小さな音を立てて中に入り、指先で入り口をかき回しながら、
  手のひらでそこ全体を大きくこすり上げる。
  私はこれが一番好きだった。

  「ぁ、ぁぅ…っ、ぁ」

  こらえきれない熱い吐息
  隣で彼が眠っていることも忘れて淫靡な甘い罠に落ちる。

  「---ッ!!」

  声が漏れる瞬間、なんとか息を止めて絶頂を迎えた。
  けだるい体をそのままにショーツから手を抜けばとろとろにぬれている。

  やってしまった、とか、彼が悪い、とか、気持ちよかった、とか、
  あらゆる感情がごちゃ混ぜになってため息になった。


  快感とほんの少しの罪悪感
  素直になれない自分への苛立ち。

  それを全部ない交ぜにして…私だけの秘密はまだ続く。

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