- 名前
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- 基本的にメル友募集ですがご近所ならば逢いたいぜ。 クリエイター気取りのバカです。 ラ...
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【魔法少女っ】41-5、魔法少女、暁に死す
2011年11月04日 07:28
お互いに格闘に不得手な茜と琴の勝負は、いわゆるビームの撃ち合いだった。
さすがに音や光が甚だで、学校じゅうの知るところとなる。
闘いの中で、会話する。
「わたしは、人間ではないっ。ある日、いやある瞬間突然にして、日常を失った、災害の被害者よ」
「それは、理不尽ですっ」
「つまりわたしはあなたとは真逆の立場にあるのよ。それが「日常を守る」という同じ正義を掲げる。それが気になってしょうがないのよ」
撃ち合う火炎魔法をかわしながら琴は語る。
「魔法騎士コバルトは、事故という理不尽な暴力で兄を失った。
魔法騎士デイトナは、五体満足に動けてないという痛みを常に抱く。
そして魔法騎士スノウは闘いのとばっちりで関係無い第3者を傷つけてしまった重責を抱えている。……あなたにはそういうのがない」
「うぐ……」
琴なりに調べていたようだ。言われてみればそうだ。小春や千歳や有希(茜には知らない話だが)にあるものは魔法少女としての強い動機付けになっている。それが、茜にはない。例えるならば金持ちのボンボンが政治家になっても庶民を救えないようなものだ。
「「ない」が「あり」ますっ」
しかし、毅然として、茜はその言葉を押し返した。
「なんだと……」
決定的な隙が出来た。
「ぴよぴよっ」
アドルフが白いカードを出す。
「カーマイン、バーニング……重いですっ」
カードが違っていた。剣ではなく、いつぞやの茜そっくりの人物画だった。
「ぴよぴよっぴよ、ぴよぴよぴよ」
何かを語るアドルフ。
わからん。
「麻衣子先輩、解説プリーズ」
いつの間にか美術室内に駆けつけていた麻衣子に小春が尋ねる。
「……!そうね。アドルフは琴さんに闘いをやめろと説得したいのよ」
麻衣子はアドルフの言ってる真実を伏せて答えた。
「ちんちくりんが何を言ってるのよ」
「ふははは、それまでだ。仲間割れの魔法騎士よ」
乱入者・ムッツリーニ将軍!
「お互いの魔法力を消耗した今がチャンス!いでよネガイナー」
「召喚じゃあ」
乱入者そのニ、チャウシェシュク将軍!
空が割れ、そこから大型トラックの怪物が降りてくる。
ほぼ同時にして、ムッツリのカードから、ボクシンググローブの怪物が出てくる。
「トラックトラック~!」
「ナックルナックル~!」
「菖蒲の邪魔をするなぁ~!」
琴のダーククリムゾンがトラックに命中する。
「効かぬわじゃあ!このブラックドラゴンは9999のチカラを持つのじゃあ」
なんでトラックの怪物がそんな名前なのか。
フロントに「黒龍会」と書いてあるからだ。ほら、トラック野郎って893やウヨクを気取るじゃない。それ。
「じじいとの共闘はいけすかないが、チャンスはのがさない。紅いのをやれ、ネガイナー!」
「ナックルナックル~!」
「きゃああ~」
どかばきがすばご!
茜をボコボコに叩くネガイナー。
「醜い……日常を壊すあしき願いは醜いのよ。みんなみんな冥府に送ってあげるわ~」
琴は鎌を降りかぶり、トラックのフロントガラスにきりかかった!
ぐわしゃああ!
「トラックトラック~」
苦しむトラック。
しかし、大量のガラス片がまいちる。
「終わりじゃあ!黒いの!!」
チャウシェシュク自ら、テレキネシスでたくさんガラス片を浮かせ、
「その心臓を犠に捧げるのじゃあ!」
琴に向けて一気に射出したっ!!
ぐさぐさぐさっ!
「……っく」
ガラス片を突き刺されたのは……。
魔法騎士ダークコード
「かずねちゃんっ!!」
姉のように慕った琴をかばった、城西和音だった!
42話へ続く!
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