打算-2／赴任

「それでは常務、行って来ます」
「先物の口座を増やし、売り上げを上げて来い・・・いいな」
「分かりました」
「ああ、頼んだぞ・・・・・家族の面倒は私が責任を持つ。安心していい」

面倒か・・・そうだなー
人の事は言えないと秀一は心で思った
「宜しくお願い致します」



息子の大学受験と重なった今回、幾ら治安のいい国とは言え、秀一は家族での赴任を諦めた
この前の海外勤務は７年前のロンドンで、その時は子供たちも小さく、家族４人での赴任だった
そのお陰で子供たちは両親より英語が上手くなった
半期ごとの会議もある、年３・４回は帰って来られる
そう秀一は考えていた


「仕事や会社の事、他の事でも大野常務に相談すればいい」
秀一は妻の奈々子に成田でそう言い聞かせた
「ええ、そうします」
「じゃ、行って来る。子供たちを甘やかせるなよ・・・お袋も頼む」
「ええ、分かっています」


結婚１８年目で初めて別れて暮らす事になった奈々子だったが、そんなに心配もしてはいなかった
ただ、夜は寂しくなると考えずには居られない
下の子が中学生になり回数は減ってはいても、夫の秀一は月に二度は抱いてくれた
毎回絶頂を味わわせてもくれていた

４０歳を過ぎた今、以前に増してセックスが良くなっている
「帰ってくれば部長。そして４・５年で役員・・・我慢しないと」



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「良かったのか？」
「あぁー、ええ往っちゃった」
「続けて良くしてあげるよ」

男が女の脚を肩から降ろし、腰を持ち上げると突き続けた
「だめー、またぁー・・・いぃー」
背中を反らす女の身体が痙攣し出す
ブルブルとそれはいつまでも止まらない


俺のを放すまいと奥に引き込もうとしてやがる
それも無意識で勝手に中が蠢くのか
これはいい女だな


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