鶴羽ばたけず●・・・・・・・

阪神・鶴が今季初登板で５回２失点　打線沈黙で今季初黒星

サンケイスポーツ6月29日(水)21時7分配信
阪神・鶴が今季初登板で５回２失点　打線沈黙で今季初黒星

鶴を中心にマウンドに集まる阪神ナインら＝２９日、福井（写真：サンケイスポーツ）
　（セ・リーグ、広島２－１阪神、８回戦、４勝４敗、２９日、福井）阪神は６年目の鶴が今季初登板し、５回２失点で黒星。打線は広島先発・バリントンの前に８回１失点に抑えられ、接戦を落とした。

　並々ならぬ決意で帰ってきた。「一発勝負という感じでやります」。巡ってきたチャンスを必ずつかみ取る－。鶴が１軍今季初登板初先発の舞台に降り立った。５回６安打２失点と粘り、先発投手として最低限の役目を果たした。

　「気持ちのたかぶりとかはなく、冷静です。相手どうこうよりも、自分の投球をするだけです。思い切ってやります」。地方球場とあって、試合前練習ではマウンドの感触を入念に確かめた。しかし、強い意気込みが力みとなったのか、序盤は制球が甘くなり、厳しい局面が続いた。

　一回こそ無失点に抑えたが、二回に一死二塁から天谷に中前適時打を浴びて、先制点を献上。三回にも３本の単打を集められ、２点目を失った。相手先発が猛虎打線の苦手とする右腕バリントンだけに、チームにとって重たい失点となった。

　昨季は２勝（４敗）を挙げ、飛躍が期待された２０１１年シーズンだったが、開幕を２軍で迎えた。ファームでは１３試合の登板で１勝３敗、防御率３・９６。久保が左脇腹を痛めるなど、先発のコマ不足という窮地のなか、２３日のウエスタン・リーグ中日戦（ナゴヤ）で５回２失点にまとめ、１軍切符を手に入れた。この日は近大付高（大阪）の先輩・藤井彰とのバッテリー。胸を借りて、気持ちを込めた９８球だった。鶴なら、この日の悔しさを糧にできるはずだ。