兄貴残念・・・

オヤジパワーだ山崎武　金本からＭＶＰ奪取
スポーツニッポン - 2008/8/1 7:00
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＜全パ・全セ＞９回裏（パ）１死一、二塁、サヨナラタイムリーの山崎はダルビッシュらナインに祝福される

　【全パ５―４全セ】たった一振りで同学年の金本からＭＶＰを奪い取った。「２００８マツダオールスターゲーム」第１戦が３１日行われ、楽天の山崎武司内野手（３９）が９回に球宴史上２０年ぶりとなる代打サヨナラ打。史上４人目の両リーグＭＶＰを獲得した。不惑目前のオヤジはまだまだ若い者には負けない。全パは連敗を６でストップ。第２戦は１日に横浜スタジアムで行われる。

　３９歳のオヤジはお立ち台で誇らしげだ。同じ“アラフォー”の金本から奪い取ったＭＶＰ。山崎武はスタンドの阪神ファンに向けて言った。

　「きょうは大阪で阪神ファンばかりで金本でＭＶＰはいいんじゃないかと思ったけど、同級生だし許してくれるんじゃないかと思います」。阪神ファンから拍手喝采の中でベンチに戻ると、パのナインに「悪い」と頭を下げてハイタッチだ。

　おいしい場面だった。代打・松中が同点打を放ち、なおも１死一、二塁。代打で打席に入ると「ＭＶＰがチラチラした」という。だが、ベテランらしい読みの一打だった。久保田は松中にフォーク攻め。「初球は直球で来る。外野も前に出ていたので、チョンと当てるだけでいい」。狙い通りの打球は前進守備の右翼・内川の頭上を越えた。それまではバットはケースに入れたまま。スパイクも履かずにガムをかんで試合観戦。９回に梨田監督から「準備しとけ」と言われても「ないでしょう」。まさかの出番に一振りで決め「よもやのＭＶＰ。こんな経験は初めて」と大興奮だ。

　中日時代の００年以来のＭＶＰ。両リーグでの獲得は０４年の新庄（日本ハム）以来史上４人目。もう２人は落合、清原とそうそうたるメンバーだ。球宴出場は４度目だが、実はナゴヤ球場で行われたプロ２年目の８８年に裏方の捕手で“初出場”。当時は先輩選手のピリピリしたムードに圧倒された。あれから２０年。ベテランも若手もないベンチのフランクな雰囲気に「時代なんだなと。そう思うのも年のせいかもね」と哀愁に浸っていた。

　北京五輪直前のオールスター。日本代表戦士に注目が集まり、田中と坂本の１９歳コンビは新風を吹き込んだ。しかし、最後に目立ったのは３９歳だった。２冠王を獲得した昨年と違い、今季前半戦は打率・２８４、１４本塁打、４５打点といまひとつ。チームも最下位に低迷しているだけに「これをきっかけに後半戦に臨みたい」と話した。

　第２戦は先発予定。「あしたが本番。チャンスはあるよな」と２試合連続ＭＶＰで賞金計６００万円奪取を狙っている。長男の大貴君（１１）も名古屋から応援に駆けつける。オヤジパワーは全開だ。
[ 2008/8/1 7:00 更新 ]
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