あこがれ-29／長い髪

「あの、お願いごと、いいですか？」
「貴方のこと、梨花に明日話していい？」
「名前も歳も大学とかもいい？」
「あれのこともいい？」
「あれって？」
「電車での事とかメモを入れた事
その日の内にホテルに誘われた事｣
「おチンチンのサイズや処女喪失の事を具体的に話す？」
「だめ？」
「いい、みんな話していい」
「ここの住所と電話の番号以外は」
「そんなこと、梨花は聞かない・・・絶対」

「よかった・・・わたしに話してくれた代わりに、
わたしも直ぐ話すって約束してた」
「梨花さん以外には？」
「もう少しあとならいい？」
「美咲が話したい時に話せばいい」
「他の三人にも直ぐ話したいけど、いい？」
「いいよ、但しそれだけにしてくれ。　四人に他言するなと釘を刺す事」

無理でしようが一応言っては置きます
その日の内に学年の半数が知る筈
お母さんの所まで届かない事を祈るのみ
何か見たい映画はと聞くと　・　・　ない
ドライブは　・　・　いかない
夕食外で食べようか　・　・　わたしが作る
・・・諦めましたここで二人きりがいいらしい

「ここに二人でいるの、そんなに嫌？」
ついには怒ってそう尋ねます
「そうでは無くて、いい天気だろう？」
「映画も食事も天気は関係ありません。　ドライブはあるけど」
　頭のいい奴
「分かった・・・もう言わない・・・ずっと二人でここに居る」
　やっと微笑みました


１時になりお昼ご飯は素麺で、今日は暑いので丁度いい
恐らくもう３０度で、今年初めてクーラーを掛けてしまいました
青森人には横浜の暑さはきつい
それなのに、西の同僚は風があって涼しいと言う
生まれ育ちで全く逆・・・面白い
コーヒーを飲みながら、取り止めのない会話
それなのに美咲には、楽しくて仕方がないのです


「あの、おねがいが」
「して欲しい？」
　にっこり微笑むのが答え
ベッドでゆっくりとして、勿論最後は、美咲の口で
シャワーの時には、頭も身体もみんな身体を使って洗ってくれます
私もお返しに長い髪をシャンプーしてあげた

７時にはステーキの夕食で、人参も面取りまでしてあり、
ポテトとインゲンを添えて有ります
スープはバターと小麦粉とコーン缶から作り、サラダは大盛りでした
何時ものように、８時に送ります