あこがれ-25／年上が好き

コーヒーを飲みながら、テニスや部活、学校、
勉強の事など色々と話している内に、
英語と歴史を教える事になってしまった
学生の時に家庭教師をしていた話をした時
「お願いがあります」
「教えて欲しい？」
「はい」　と、にっこり
車で何処かに行こうかと尋ねても
「貴方と二人でここに居たい」
と言うのでソファに並んでずっと話していると、
肩に乗せた頭と背中に回した腕から力が抜けていきました
寝てしまった

５時に起きてずっと料理の仕込みをしていたのです
無理もありません
ソファに横たえてタオルケットを掛け、
寝かせてあげましたが、寝ている顔はやはり１６歳
あどけなさが残っています
それに対して身体は殆ど大人で、これも今だけの特徴
未熟ですが、この子が私の歳になったらどんなだろう？
ソファに背中を付けて本を読んでいると、
脇に手を置き意識が無くても私に触れて来ます
本気で惚れられてしまったのかも知れません、・・・今暫くは


二時間が経った頃、後ろから抱き付き本を覗いています
「あー勿体無い。　２時間も寝てしまった」
「へー、原語だ」
「誰の本？」
「ヒンギス」
「ひょっとして、メアリー・クラーク？」
「読んだ事あるの？」
「１０冊ほど読んだよ」
「他には誰のを良く読む？」
「ゴダード、今はロバーツ」
「ロバーツは分かるけれど、ゴダードは男性向きだし難しくない？」
「そんなことない。　ハリー格好いい」
「あんな中年のおっさんが？」
「わたし年上が好きなんです」
「なる程、私も年上だね」
「はい」