俺の24時間19

見透かされていると思うと、不用意にみだらなことも考えられない。話して気を紛らわせるか冗談をいうしかない。

「弱ったな、読み取られているとか思うと、丸裸にされているみたいだ。」

「あら、丸裸になるのはいつものことじゃないの？」

「まいった。」

　スリムなボディを見ていると妄想すまいと思っても、想像してしまう。

「こらこら。のぞくんじゃないの。」

　人の頭をのぞいてるのはそっちだろう。俺はアミにいたぶられながらも精神的にもてあそばれている自分を楽しんだ。

　ひどい部分も見られているが、人に見せていない部分も見られている。それは恥ずかしい部分もあるが、誇らしい部分もあった。

「君の事をほとんど知らないのだが・・。」

「まあ、それでいいじゃない。女なんて秘してこそ花でしょ。すべて見せたら飽きられるでしょ。」

「そんなことはないだろう。」

「あら、そうかしら。毎日定食じゃ飽きるととのがたはよくおっしゃるそうじゃありませんか？」

ありませんかって、それくらい体験してるだろ。

「君みたいな女性は少ないだろう。」

「他心通を仕える人は今の時代には少ないわ。大昔はほとんどみな使えたみたいですけどね。」

「太古のことか？」

「ええ。伝承によれば昔は現界と神界の境がはっきりしてなかったそうよ。」

「それでみな超能力が身についていたというのか。」