- 名前
- ヴォーゲル
- 性別
- ♂
- 年齢
- 74歳
- 住所
- 海外
- 自己紹介
- もう海外在住29年、定年もそろそろ始まり、人生のソフト・ランディング、心に浮かぶこと...
JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。
ヨーロッパの夏 2007
2007年07月25日 05:17
もともと天気にはあまり頓着しなかったのだが今年はどうも雨が多くてその雨のパターンにしても集中豪雨型なように感じる。
多分月末の降雨、晴天日の統計発表をみれば実際にどのぐらいだったか数量で分かるのだが今そのことを書くことにすでに兆しとして現れているのだ。 イギリスではこの300年来なかった洪水で孤立した町が幾つかあるようなことをニュースが報じていたしゴードン・ブラウン新首相が政府のインフラ遅れを地球温暖化ということでごまかそうとしているというような保守党のコメントも出ていたのだがどちらにも理があるような気がする。 もっともサッチャー時代からの保守政権がさまざまな分野でしなければならなかったことをしなかったということがもとにあるのだろう。そういう遅れもイギリスがECに遅れをとっていることの一つの要因なのだろう。 メージャー政権時代のECに対するアレルギーにも自国のインフラ整備の遅れが原因の一つになっているといわれていたのだから。しかし、同じくテレビニュースで報じられていた中国の災害の模様は群を抜いている。 今回の雨だけですでに400人の死者が出ていてこれも例年のことだといわれているからこの国の他国とは色々な分野で見られるスケールの違いをはっきりと示していた。
先日、足繁く通うアムステルダム中央駅から程近いジャズホールで定年日本人男性2人に出会い四方山話の中でオランダは寒い、ということを聞いた。 我々にとっては暑くないから過ごしやすいのだけれど東京から来れば寒いのだろう。 それにそのとき訊ねられたのだが、オランダ観光で風車が沢山見られるところがあるそうだがどうだろうか、との問いに、いや、この天気じゃ余計に寒々として惨めな想いをするだけだから、と答えたものの、いやまてよ、それが普段のオランダの景色であるのだから、是非なんとしてもいくべきだ、と答えた方がよかったかな、とも思ったのだがこれは言わずに胸に納めた。
オランダは観光が国の主な産業の一つでもあるから夏は観光客用に特別に青空を見せているのだ。 そして観光客が去った秋からはもともとの惨めな鉛色の空に戻すのだ、というようなジョークもあるのだが今年は雨が多いというよりそのパターンが集中的だ。 実際にここに住んでいて夏の晴れ間に外を歩くのは気持ちがいいし人の顔にもそれが表れるようだ。
特にスキポール空港からアムステルダムに向かう電車に乗り込んでくる若い観光客にもそれが顕著で様々な言葉で賑やかに話されるその調子にこちらもついうきうきする様な気持ちにもなる。
もうヴァカンスの季節で多くのオランダ人が海外にヴァカンスに出かけるのだがその傾向を今日の新聞がこう伝えていた。 ドルに対してユーロが強く外貨がやすいいま週末を外国、それもヨーロッパ外ですごす30代が増えているということで、今までのパターン、夏3週間、冬2週間のパターンが崩れて年に3−5回、という新しいトレンドが見えるそうだ。 ネットで安いチケットがとれ旅行代理店に頼らない宿泊施設を自分でブッキングできることもこれに拍車をかけているということだ。
これを読んでかつて円が強かったときに言われた日本の働く20代の女性の旅行パターンを思い出した。 金曜夜に職場から直接飛んでグアムやアジアの国に出かけ月曜朝に戻りそのまま出社、というパターンだ。 オランダの新しいパターン、週末旅行は金曜に有給休暇をとり月曜日の午後に出社というものらしい。 そこで出かけるのは紛争地域やアジアの深部を除いてほぼ世界をカバーしているらしい。 片道15時間のアルゼンチンの週末というのまである。 そしてこれら短期休暇旅行者の意見は今までのフランス、イタリア、スペインなどでの3週間休暇が退屈で、、、ひとところの休暇はせいぜい10日どまり、というのだそうだ。
もともとのんびりしていた休暇のパターンも彼らの仕事のパターン、ストレスの沈着様態というようなことが反映してか退屈に対する辛抱の限界レベルがかなり下がってきているともいわれている。 それに彼らにしても子供のときからヨーロッパ各地での両親とのヴァカンス経験がより遠くへ、というような選択結果になっているのだとも書かれていた。
コンサートが終わって夜中に復路でスキポール駅に着いてみればそのフライトスケジュールのつごうか多分そういったヴァカンス帰りの中年夫婦が電車を待つのが見えた。 夏の日焼けローションか何かの宣伝ポスターを後ろに彼らには観光地に着いたというような生気は窺えなかった。
このデジログへのコメント
コメントを書く