第二イースター日

イースター（復活祭）
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC


イースターは毎年日にちが一定しないのだが今年は第一日目が日曜にあたり第二日目のイースターだけが休日になった。　日曜日と休日が重なったため一日損をしたと感じる人が多いようだ。　一番喜ばれるのが木曜日から始まるか月曜から始まる年でそうなると土日を含めて４連休になるからである。　この頃には本格的に暖かくなるのでこれは日本のゴールデンウイークのようなものか。

二日目は大抵どこも店が閉まっているので近所を散歩するかぽかぽかしてくると夫婦、家族で自転車に乗って午後を田舎をサイクリングしてお茶、夕食をどこか田舎のカフェーかレストランで摂るというのが多い。　クリスマスにも二日目はどことも店は閉まっているのでイースターと同じようなのだがイースターには春になった喜びがあるのか野に出る人が多い。

そして、もう一つ外に出かけることが多いのが、家族持ち、若いカップルがでかける、各町のはずれにある家具、家電、ガーデンショップなどが集まっている展示センターであり第二イースター日にはこれらの客を見込んでどこでも宣伝に余念がない。クリスマスの忙しい商戦に次ぐ掻き入れ時である。　我々もこの日は他の人たちと同じように何もすることがないので昨日の残りの寿司とサラダ、ワイン、日本酒で昼食を摂りさて、風呂場改造計画を進めるのに風呂場の浴槽、内装家具、便器、洗面台等の様子とキッチンセットをみようかとちょっと離れたところにあるそういうセンターに自転車で出かけることにした。

あまり気乗りがしなかったのは大抵物見遊山がてらに中年以上の夫婦たちがこの日には出かけることになっているので大混雑するものとうんざりしていたのだが着いてみれば意外にがらんとしていた。　拍子抜けしたものの手始めにキッチンユニットのメーカーの展示ビルが幾つか或る所に行ったのだが中に入ると普段と変わらないぐらいでいくつもキッチンユニットをゆっくり見て回ることが出来た。　入り口にコックの扮装をしたデキシーバンドが景気付けに陽気な曲を演奏して一人がメガホンで歌っていたのだがこんなひっそりとした人出ならメガホンも要らないぐらいで聴くものもほとんどいない。　午後３時を少し回った頃にもかかわらずこのわびしさでは雇ったほうも当てが外れたに違いない。

広い展示場でいろいろバスタブを見て実際にいくつも中に入って横になり試してみたのだがうちで今使っているほとんどアンティークの古いバスタブより快適に横になれるものがない。　琺瑯びきのものはもう流行らないのかもうほとんどなく大抵が合成樹脂のものである。標準が１８０ｃｍX８０ｃｍということになっていて少々短いものはあるものの湯の量が２００Lから３００Lぐらいだ。　妙なのはうちのものは１７０ｃｍなのにゆったり横になれるのに今の長いものは背中の具合がなにかしっくり来なくて気に入ったものが誠に少ないことだ。　家人が気に入ったものは私には気に入らず、私の気に入ったものが彼女には気に入らず、といった具合だ。　中には泡を出すようなものもあるがそういうものは２，３人で入れるようなものもあるのだが我々のうちの浴室のスペースにはなじまないようだ。　ポカポカとした陽気でもあり空のバスタブに横になっていると眠りそうにもなったのだが一ところで留まっているわけにはいかない。　ざっと見回してこれならと思うようなバスタブ２０ほどに靴を脱いで中に入り横になっただろうか。

古い便器も新しくしなければならずそうなると浴室の鏡のついた棚、手洗いの陶器等家人とあれやこれやとのんびり見て回って午後を過ごした。　まあ、これが第二イースター日の過ごし方などとは誠に小市民的ではないか。　８時のテレビニュースではこの場所からのレポートがあって我々と同じように人出の少なさに驚いたレポーターがマネージャーにそれを訊ねていたのだが、陽気がいいから皆外に出ているわけで天候に恵まれなければここがそれらの人々の過ごし場所になることはこの何十年かの統計ではっきりしているから事前に今日の人出の少なさは予想していたとのことだった。　１０ｋｍほど離れた北海に面した砂浜は散歩する人で一杯だったようだ。