締切

大抵の物事には締切があります。
でも大人になると、締切をというものは早めに設定される、とわかります。
もちろん、締切といっても、入試の願書みたいなのは絶対延びません。提出するほうの立場が弱ければ弱いほど締切は延びません。
でも、仕事上の書類だったら、例えば全社の締切が20日だったら、支社での締切が15日、自分の部の締切が10日、課の締切が8日、というように設定されるのが普通です。
だから、大抵の書類は締切を一日くらい過ぎても大丈夫です。事情をよく知っている人なんかは、締切を伝えても「で、本当の締切はいつ？」なんて聞いてきます。

私も昔は仕事の締切は厳守で、締切前に仕上げて、締切日までに確認して締切前に提出したものですが、今は締切を過ぎて催促が来てからはじめる、なんてことも多々あって、まったく情けない限りです。
でも、これでも一応建前の締切を過ぎているから、申し訳ありません、と言いますし、少なくとも表面上は「すみません！」という態度をいたします。

なんでこんなことを書いているかというと、延ばし延ばしにしていた仕事をなんとか今日やっつけて、少し安心したところだからです。

ちょっとアルコール入ってますので、以下ちょっといつもの大風呂敷を広げた暴論です。

ま、締切に限らず、世の中「本音と建前」はあるわけで、「建前」を破っているのは承知で「本音｣ベースのお願いをする、というのが古きよき？日本だった気がいたします。
ところが、最近は建前をすっとばしていきなり「本音」の話をする人が増えてきたように思います。それも「建前」が分かってて言うのならまだしも、それが分かってない人が多いようです。
本音ベースの話をするのに、本来の趣旨を曲げて配慮してやるんだよ、というのがわからん人相手だと私もカチンと来ます。

「スーパーで目玉品だけ買う学士妻」なんて川柳のどこが面白いのか、わからない人が多いのではないでしょうか。
目玉品は利益度外視の客寄せ品だから、それだけ買うのではなくて他の品も買って儲けさせてあげないと店が潰れるでしょう？ということなのですが、今はみんな特価品のハシゴをするようです。
一時期の株の値段と数を間違って入力したら、それに乗じて大もうけ、なんてのは、今ではむしろ裏技として「うらやましい」とは思う人の方が「反則だ」という人より圧倒的に多いように思います。
もともと日本人って、明示的に禁止されていないことは何をしてもいい、というところがありますから。
私もゲームは大好きですが、日本製の裏技全開ゲームは好きじゃありません。でも裏技なんかで育った人々は「世の中抜け道があるんじゃないか」「まじめにやらなくてもいいんじゃないか」「もっと楽な方法があるのではないか」と考える傾向があるのではないでしょうか。

私なんざ死ぬ頃には、きっと本音モード全開の社会になっているんでしょう。それはそれでわかりやすいけど、ギスギスした社会になっていそうです。

お後がよろしいようで。

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トリビア：中国語でエイズのことは「愛死病」という書き方をしていました。読み方が「エイズ」に近いし、意味的にも「愛して死ぬ」とインパクトがあります。
でもあまりにも生々しすぎるので大陸の政府は「艾死病」と音が同じで違う漢字を当てるようにしたそうです。今はどちらの書き方をするのか知りません^^;
表意文字というのは、時として不便なものですね。

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今日の画像は、月並みですが、サンフランシスコです。ケーブルカーが似合う坂の街です。