- 名前
- シュリ
- 性別
- ♂
- 年齢
- 61歳
- 住所
- 福岡
- 自己紹介
- 特になし
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碧い瞳のアンティークドール 16話
2009年02月19日 00:25
そう…ルネにはパパとの約束があったから
「ママ…‥」
「まだ起きてたの…早く寝なさい」
「ママ…パパからの伝言があるんだ」
「お前…まだそんな事を!こんな時にふざけないで!」
「叩くなら叩いてもいいよ…でも、僕はママに伝えなければいけないんだ」
「ルネ、いい加減にして!」
(バシッ!)
ルネは赤くなった頬をおさえながら言ったわ
「パパからの伝言…プレゼントを用意したんだ…隠し場所は君にしかわからない…いつまでも愛してるよ…ってパパが言ってた…」
その言葉を聞いて、ママの顔色が変わったの
「隠し場所は私にしかわからない…?まさか…そんなはずは…」
ママはフラフラと立ち上がり、冷蔵庫を開けた
「ううっ…もう…またこんな所に」
そう、隠し場所は冷蔵庫
パパがママにプロポーズした時と同じ冷蔵庫の場所に、小さな箱が入っていた
ママは料理が上手だから、ママが必ず見つけられる場所…
「あなた…‥」
箱を握り締めながら、また、泣いていた
「ルネ…‥」
「ごめんなさい…気持ち悪いよね…こんな子供で、ごめんなさい…」
「馬鹿ね…ママこそごめんなさいね…貴方を信じてあげられなくて…」
「いいんだ」
「本当にごめんなさい、ママを許して…」
「やだな…僕はママが大好きだから、許すなんて…これからは僕がママを守ってあげる」
「ルネ…‥」
「パパと約束したから」
皮肉よね…‥
パパの死によって、信じてもらえたなんて…‥
でも、これからはきっと、仲良く暮らしていけるはず
ルネに笑顔が戻って私はもう必要がなくなったみたいね
ルネが抱きしめるのは、もう私じゃなくてママなんだから…
いつまでも幸福にね
ルネ…‥
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