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碧い瞳のアンティークドール 9話

2009年02月12日 05:28

「だけど内緒よ?」
そう言って、私の唇に小さな人差し指をつけて「しぃー」ね、と笑った

その天使のような可愛い笑顔が私の碧い瞳にしっかりと焼き付いた

レベッカ治療費はとても高かったから、パパママは、一生懸命働いていた

一日でも長く生きていて欲しいと願う両親

早く楽になりたいと願うレベッカ

ハァハァ…‥とっても苦しい…‥」

誰もいない部屋で、レベッカは何時も耐えていた

「私はね…高い治療はもういいの…ママと一緒にいたい…辛い時は、ママにさすってもらうとね、楽になるの」

レベッカが最後まで求めていたものは、ママとの時間

だけど、その事をママに伝える力すら、もう残ってはいなかった

ママ…逢いたいな…‥」

大好きママ…」
それが、私の聞いた最後の言葉だった

最後までママに逢いたがっていた

少しでも長く生きられる事よりも、ママと一緒に過ごしたかったのよね…‥

でも、頑張っているママには、それが言えなかったレベッカ
子供は親が思っているよりも、ずっと大人で賢い

パパママは泣きながら言ったわ

「もっといい治療をさせてあげれば…‥」って

やはり気付いてはもらえなかった

レベッカが本当に求めていたのは、治療なんかじゃない…‥ママの温もり

レベッカ…‥天国にはもう着いたかしら?

もう、痛みも苦しみもない世界で、笑っていられればいいな…‥

そして、私はまたお店に戻って来たの

ママが私を見ると辛いんだって…‥

普通はね…‥逆だと思うの

レベッカが可愛いがっていたから、レベッカを忘れないように傍に置いておくのが普通だと私は思ったの

でも、ママは早く忘れたいと言った

悲しいね…‥

レベッカの描いた絵の意味すらわからないまま燃やされてしまったなんて…‥

でも、私はレベッカの気持ちはわかってるわ

だから…悲しまないで…‥

天国で笑っていてね

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