碧い瞳のアンティークドール ５話

エイダの顔は、優しい顔だった

「意地悪してごめんね」

そう言って、優しく撫でてくれた
私も嬉しかった

でも、やはり幸福は続かなかったの

久しぶりに戻ってきたパパ…‥

家中、お金になるものを探し回っていた
だけど、もうこの家には何もない

あるのは、ひっそりと慎ましく暮らす親子の姿だけ

「チッ…‥」

そして、突然エイダから私を取り上げ、家を出て行ったわ

エイダとさようならも言えないままお別れをして、また私は綺麗なガラスケースに入れられたの

エイダはあれからどうなったのかしら…‥

今でもふと、思い出す

意地悪だったけど、ホントは寂しがりだったエイダを…‥