鳥谷めざせ！ゴールデングラブ！

トリを育てる！！　阪神・赤星憲広外野手（３２）が選手会長職を続投することが２７日、神戸市内で行われた選手会納会で正式決定した。異例の４期目となるが、鳥谷敬内野手（２７）を後継者に挙げ、「会長をやらせるくらいの道を作る」と、“帝王学”を注入することを宣言した。

　雛をトリにする－。それが課せられた使命だった。選手会長に再任された阪神・赤星が所信表明。“次世代のリーダー”の育成へ意欲を示した。

　「トリ（鳥谷）の役割は大きくなる。次に会長をやらせるくらいの道をつくる」

　自然と語気は強くなった。選手会納会で、４年目の続投が決定。異例の長期政権も喜べない。それは人材不足をも意味するからだった。後継者として、生え抜きで来季６年目を迎える鳥谷を改めて指名。２期目を迎える選手会役員に、チームリーダとしての英才教育を施していく。

　もちろん理由はある。普段は多くを語らず、クールな面が目立つが若大将だが、レッドには確信があった。

　「ここ２、３年ですごく変わったし、ルーキーのときとはものすごく違う」

　今季は２年ぶりにフルイニング出場。もはや内野、いや猛虎軍団にとって欠かせないピースとなった。センターから見える背番号「１」は心強く映った。それだけにニューリーダーとして…。その思いは強くなる。

　「ただの補佐じゃなく副会長並みの仕事をやってもらいたい」

　これまでは、すべて会長と副会長だけで決めていた。来季は「やることやることに一緒に来なさい」と“強制出席”させる。一選手としては見えなかった部分を経験させることで、球界全体を見渡せる視野を持たせる。さらに、行動を共にすることで、長年培ってきた選手会長としての“帝王学”を注入する。

　真弓監督からも「ゴールデングラブ賞が獲れる力はある」と太鼓判を押された鳥谷は「いまはまだシーズンオフなんで、キャンプもあるしこれから考えます」と控えめながら、自分の担う役割の大きさは理解している。

　「これからも変わっていくだろうし、変わっていかないといけない」

　熱いゲキは期待の表れ。赤星が二人三脚で虎の若大将を育てていく。
[ 2008/11/28 8:03 更新 ]
サンケイスポー